君を思うたびに涙が溢れてくる。


届かない想いとは裏腹に募る恋心。


切なすぎて・・・恋なんてしなければ良かったと、

苦しすぎて・・・君なんか好きじゃないと言い聞かせた。

それでも君じゃないといけないんだと心が言い続ける。


私にとって君は眩しすぎる光。

私にとって君は・・・生きる目的。


君を失ったら私は生きていけないから。








あの子はね、人を哀れむことが好きなの。


誰だって自分の子と良く見られたい。

そのためなら嘘だってつく。

なんだってする、自分を良く見せるために。


でもあの子は違う。


自分を良く見せた分の

リスクの大きさを知っているから、

良く見せた分、本当の自分を見失うから、

嘘なんて付かない。

正直すぎるくらい正直。

だから人を傷つけたいわけじゃないのに、傷つける。



言っていい嘘、言ってはいけない嘘。

人を傷つけないための嘘なんて、

あの子には存在しない。

けっして自分を良く見せようとしないから。


まるで悪魔のよう。


人を傷つけないための嘘。

言い変えると、

自分を良く見られたいがための嘘。

そんな嘘だったら最初から付かない。


あの子はそう思っているから、嘘をつく子を哀れむ。


わたしは考えた。

嘘をつくのは結局はすべて自分のためなのか。

人は自分のことしか考えていないのか。

なんて醜いのだろう。



わたしはあの子に憧れた。


悪魔のような天使に憧れた。