英語教育について真面目に考えはじめたのは娘が3歳の頃でした。
現地の幼稚園に毎日楽しく通っていたある日の事です。
突然子どもが
なんでみんな英語なの?
わたしは幼稚園では何も話さないの
と言ったからでした。
うちの子はものすごいおしゃべりでした。
補習校にも通っており(コロナでオンライン)、先生に喋りすぎて静かにと言われることは日常茶飯事。発言を求められる時は毎回、真っ先に手をあげるほど。いつも手をあげすぎて、先生が全然当ててくれないといつも文句を言っているほど、おしゃべりの娘。
なのに現地校では一切話さないそうです。
幼稚園も毎日嫌がる事もなく率先して楽しく通っていました。
お友達もたくさんいて、みんなの名前もしっかり覚えています。誰と何で遊んだという事をいつも家では話してました。
それなのに幼稚園では一言も話してない。と。
早速、先生に確認したところ、
娘はよくやっている。
She is doing well!!←定型文だよね。アメリカの先生に聞くとそれしか返ってこないよねw
との事。もっと細かく聞いてみると、
私(先生)には何も話さないけど、友達とは何か話してるよ。でも私には何を話してるかわからないけどね。いつも楽しそうに友達と遊んでいるわよ。
的な事を言っていました。
子供の話しや行動から総合すると、
先生の話してる事はよくわかってない。
先生に話したい事も伝えられてない。
子どもとは単語のやり取りをしている。
友達には日本語で話しかけている。
友達がたまに日本語を真似して話してくれる。
という事だろうと思います。
ちょうど3歳というと、友達と言葉を使ってコミュニケーションを取りはじめていく時期ですよね。
おままごとなんかも始まる時期です。
言葉がとても大事なツールになってきます。
ずっと現地校に通ってたとはいえ、我が家では日本語を話し、日本のテレビを見ていたので当然、友達との関係がうまくいかなくなってたのでしょう。
この話をしたのは一瞬だったし、それからも本人は楽しそうに幼稚園に通っていましたが、私はそれをとても重く受けとりました。
言葉が通じない辛さは私もよく分かるからです。
そして私は年少までは日本にいたので友達と日本語で遊ぶという経験はしてますが、娘はその経験はほとんどありませんでした。
自分の言葉で自分の思うように友達と遊ぶ、喧嘩するなどの経験をほとんどした事がないのです。
なので娘はその状況を受け入れていて、特に不満だとは捉えてませんでした。
しかし、私はそれについてはいつも可愛そうだと思ってたし気になっていました。
私自身はとても内向的な子供で日本語であっても友達に話しかけるのは勇気がいるタイプでした。
でも娘は日本語であれば、他者に話しかけるのに戸惑いはなく日本語であれば誰とでもお友達になれる!と思っていました。
(現実はそう簡単ではないと思いますが)
そんな積極性のある子どもが今のまま学校では何も話せない時期が続くと、英語を覚えて話しだすまでの期間であっという間にその積極性が失われてしまうのではと危惧しました。
英語を話せるようになるまで1,2年と言われてますが、3歳にとっての1,2年はものすごい長い年月です。子供の性格なんてあっという間に変わるだろうなと思ってました。
そこでかねてから気になってた日系の幼稚園や日本語教育について調べてみました。
もともと日本語教育は気をつけていたのですが、この時はじめて、幼児を連れて海外で暮らす場合は、特に日本語教育をしっかりするように書かれている事を知りました。
みなさん、知っていましたか?
誰もこの事実を教えてくれなかったし、周りの日本人のお母さんたちは子供には日本語より英語。
テレビも英語、はたまた英語で話しかける親もよくいます。
完全に家では日本語を統一している我が家はやりすぎなのかといつも不安に思っていたため、
この事実は衝撃的でした。
そして、バイリンガル教育が流行る昨今、小さい頃から英語教育に関する情報はたくさんありますが、海外で暮らす子どもに向けたリアルなものというのはなかなかありませんでした。
だいたいが、バイリンガル教育はいいもの、幼少期の海外生活はその後の人生に大した影響を及ぼさないという内容ばかり。
英語もすぐに覚えるし、日本に帰ればすぐに英語は忘れ、日本語力も他の子変わらなくなると。
正直、その情報を得ても納得できませんでした。
本当にその子の人生に影響しないのだろうか?
日本語で苦労しないのだろうか?
自分の経験を顧みて、納得がいかなかったのです。
その情報を、調べていたときの私は、うっすらと自分の人生での生きづらさは自分の海外経験が関連しているのではないかと疑っていました。
でもこの生きづらさ、自分の無能さを自分の海外経験のせいにして、親に責任転嫁しているだけの甘えなのか、
海外での経験が無かったとしても自分は同じような人間になっていたのか、
ものすごい葛藤している時期でした。
(その答えは今もわからないですし、今後もわからないと思いますが)
また、私の経歴をみても同時期に海外に行ってた友達の経歴をみても皆、それなりに良い大学に進み、良い企業に勤めてる人ばかり。
側から見ればなんの問題もないのです。
この本は非常にリアルを伝えてると私は感じました。
私の記憶とリンクし、専門家の考えが書かれていてとても参考になりました。
その後、我が家は日本人の少ない夫の職場の近くのエリアから日本人が多いエリアに引越しをし、日系幼稚園に入れたわけですが、
正直日系幼稚園はメリットしかなかったです。
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_301.png)