皆さん集中力に自信はありますか?

 

そもそも人間はあまり集中しないようにできています。

 

 

狩猟時代では、高い所にある木の実を取るのに集中しすぎて、忍び寄る猛獣に気付かなければ死んでました。

 

 

 

なので大抵の方は集中力がないと悩んでいると思います。

 

 

 

ですが、集中力というのは、その人の健康状態環境タスクの進め方などによって露骨に変化します。

 

 

決して意思が弱いから集中できない訳ではないのです。

 

 

今回は案外やっていることが多い、集中力を無駄に下げてしまう行為5つと、

 

その対策法をご紹介します。

 

 

是非、最後までお付き合いください。

集中力を下げる行為

スマホ

これは言わずもがなですね。

 

スマホは便利ですが机の上に置くだけでも集中力が低下するという事が2017年の研究で分かっています。

 

特に、SNSやゲームをよく利用する方、頻繁に勉強+音楽+LINEなどのマルチタスクを行う方は要注意。

 

又、TikTokを代表とするSNSは極めて短時間で刺激が得られるため、脳が「すぐに報酬が得られること」に慣れてしまい、長時間の集中が難しくなります。

 

 

2019年の研究ではスマホ依存傾向のある人は、報酬を早く得ようとする行動が強く、衝動性が高まる傾向があった。

 

"報酬を早く得ようとする行動”の代表例で言うと、動画をちょこちょこ飛ばして見たり、ピアノなど新しい事に挑戦してもすぐに諦めるなどが挙げられると思います。

 

本当に個人的な推測ですが、若い世代の本離れの一因にもなっている

可能性も否定できないのでは?と思います。

睡眠不足

睡眠が足りないと、注意力・記憶力・判断力すべて底下げします。 脳の前頭前野(集中や意志の制御を担う)が正常に機能しません。

 

カナダ・ウォータールー大学のメタ分析(61研究、1,688名対象)によると、短期的な睡眠制限は「持続的注意力」や「実行機能(判断力)」を著しく低下させることが示されました。特に、6時間睡眠を2週間続けると、48時間の徹夜と同程度の認知機能低下が見られました。        (48時間の徹夜...筆者の予想以上でした。)

 

運動不足

ちゃんと運動しないと脳の血流が低下し、集中力がガクンと下がってしまいます。

 

電気通信大学の荻野 隼氏による論文では、被験者に対して休憩中に軽い運動を行わせ、

その後の集中力や心拍数、脳波などを測定しました。

 

結果として、軽い運動を取り入れた休憩は、集中力の向上に寄与する可能性が示唆されました。

 

散らかった作業環境(これは人の事言えないです笑。一緒に頑張りましょう!!)

 

散らかった環境は、ストレス不安感の増加集中力の低下先延ばし行動の原因となることが指摘されています。

 

特に、視覚的なノイズが多い環境では、必要な情報を見つけるのに時間がかかり、作業効率が低下する可能性があります。

 

 

プリンストン大学の研究では、視覚的な乱雑さが脳の注意資源を消耗し、集中力情報処理能力を低下させることが示されています。
 

散らかった環境では、脳が不要な視覚情報を処理しようとするため、作業に必要な注意力が分散されます。

 

 

一方、ミネソタ大学の研究では、散らかった環境が創造的思考を促進する可能性があると報告されています。

 

この研究では、整理整頓された環境が従来のルールや期待に従う行動を促すのに対し、散らかった環境が新しいアイデア創造的な思考を引き出すことが示唆されています。

 

 

空腹及び血糖値の変動

低血糖のときは集中力がめちゃくちゃ下がります

※リーンゲインズを普段から行っている方であれば、ほぼ問題ありません。

 

広島大学の研究では、低血糖状態(空腹時)ではストループ課題の反応時間が有意に延長し、認知処理速度が低下することが示されました 。

 

また、血糖値の急激な変動が不安やイライラなどの精神症状を引き起こす可能性があると報告されています 。

 

 

 

高糖質高脂質の物を食べるとインスリンが大量に分泌され、

眠くなって集中できなくなります。

 

お昼のカレーや牛丼が美味しいのは物凄くよく分かります(美味しいですよね。ああいうの)。

ですが集中したい時は控えたほうが良いです。

人の声

人の声は進化論的に考えると人間関係が良好でないと死ぬ可能性が高まるので極めて重要な情報です。

こういった背景があるので人の声が聞こえると無意識に注意が持っていかれます

 

 

2018年のメタ分析では、読書中に他人の話し声や歌詞のある音楽集中力を妨げることが示されています。​
特に、意味のある言葉(自分の名前、興味のある話題など)を含む音声は、ワーキングメモリ(短期記憶)の浪費力になり、読解や記憶のパフォーマンスを低下させます。​
 
 
2023年の研究では、オフィスを模した環境で、同時に話す人数が増えると認知課題のパフォーマンスが低下することが示されました。
 
​具体的には、無音状態と1人の話者がいる状態を比較すると、記憶課題の成績が24%低下し、さらに2人の話者がいる状態では追加で12%の低下が見られました。​
 
学生さんが家族の声などで集中できない場合はノイズキャンセリングイヤホンをすると良いでしょう。

対策方法

 

是非参考にしてください!

人間の脳の可塑性(柔軟性)は未知数です!!

私は努力する人を心の底から応援しています!!

引用元

Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity | Journal of the Association for Consumer Research: Vol 2, No 2

スマートフォンの過度の使用は、青年および若年成人の健康問題と関連しています-PMC

The neurocognitive consequences of sleep restriction: A meta-analytic review - PubMed

休憩時の運動が生体情報と集中力に及ぼす影響

Interactions of top-down and bottom-up mechanisms in human visual cortex - PubMed

In the researcher’s words: Neural mechanisms underlying attentional selection | Office of the Dean for Research

Clutter, Conformity and Creativity at Work | Carlson School of

When Seeing Is Misleading: Clutter Leads to High-Confidence Errors - PMC

血中グルコース濃度の認知機能および心血管系応答への影響について <原著論文> - 広島大学 学術情報リポジトリ

Auditory Distraction During Reading: A Bayesian Meta-Analysis of a Continuing Controversy - Martin R. Vasilev, Julie A. Kirkby, Bernhard Angele, 2018

[2306.10269] シミュレートされたマルチトーカー環境では、オープンプランのオフィスに典型的な全体的な音レベルに関係なく、2人の同時トーカーが複数の注意をそらします