IQの遺伝率は90%とか、成功するかもほぼ遺伝で決まるとか...
何かと最近遺伝率と言う言葉をよく耳にするようになりましたね。
遺伝率ってなに?
定義としては
「ある集団の中で見られる個人差が、どのくらい遺伝によって説明できるか」を表す割合です。
りんごで説明してみます
例:リンゴの重さ
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100個のリンゴがあります。
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あるリンゴは重くて、あるリンゴは軽い。
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じゃあ「この重さの違い」は、何によって決まっているの?
と考えたとき…
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育った場所(日照、水、肥料)などの「環境」?
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もともとの品種の違いなどの「遺伝的な違い」?
その割合を調べた結果、
「この集団では、**リンゴの重さの違いの70%は遺伝によるものでした」
→ これが「遺伝率=70%」という意味です。
よくある誤解
「遺伝率70%」=「70%が遺伝で決まっている」ではない!
個人レベルで「あなたの性格の70%は遺伝です」とか言うのは間違いです。 あくまで「集団全体で見たとき」の話です。
知能で例えると
たとえば、ある国の1000人の子どもを対象にして、IQのばらつきを調べたら:
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遺伝による差:70%
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環境による差:30%
とわかったとします。 これは「この集団でIQの違いの70%は遺伝的な違いによって説明できる」という意味であって、個人のIQが遺伝70%、環境30%で決まってるわけではないのです。
変動するもの
遺伝率は「固定された数値」ではありません。以下で変わります:
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時代や社会環境
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集団の特徴(裕福な家庭ばかり vs 貧困家庭も混ざってる)
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年齢(子ども時代は環境の影響が大きく、成長するほど遺伝の影響が強く見える)
まとめ
ポイント |
内容 |
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遺伝率とは? |
集団内の「違い」がどれだけ遺伝で説明できるかの割合 |
個人への意味 |
個人の性質が何%遺伝かを表してるわけではない |
環境の影響 |
いくら遺伝率が高くても、環境で大きく変えられることも多い |
変化するもの |
年齢や社会背景によって遺伝率は変わる |
遺伝率って結構ややこしいですよね。