SNSを使う人ほど自己嫌悪や、うつになりやすいと言う話聞いたことありませんか?
世の中にはたくさんのSNSがありますよね。
X、Youtube、インスタグラム等など。
使っている方も薄々気付いているのでは?
SNSはメンタルに悪いと…。
でも! そんなSNSも"上手く使えば"幸福度などに好影響があるってご存知でしたか?
今回はメンタルに悪影響が出る使い方、適切なSNS使用による良い影響がある使い方を解説していこうと思います。
悪影響が出る使い方
基本的に"受動的な使用"によって悪影響が出るという事が様々研究によって分かっています。
2017年にFacebook社の研究者であるデビッド・ギンズバーグ氏とモイラ・バーク氏は、SNSの使い方がメンタルに与える影響について調査しました。
その結果、ニュースフィードを閲覧するだけの受動的な利用は、投稿やコメントを通じて他者と交流する能動的な利用に比べて、気分の悪化と関連していることが示されました。
具体的には、10分間ニュースフィードを閲覧したグループは、投稿や交流を行ったグループよりも1日の終わりに気分が良くなかったと報告されています。
又、2019に米国医師会雑誌による、アメリカの若者6,595人を対象にした3年間の縦断的研究では、
SNSの使用時間が長いほど、うつ病や不安のリスクが高まることが示されました。
特に、1日6時間以上SNSを使用する若者は、使用しない若者に比べてメンタルヘルスのリスクが78%高くなると報告されています。
SNSの好影響の根拠(適切な使用で)
2023年の研究では、大学生を対象にどのようにSNSを使用し、それが主観的幸福度にどう影響するのかを調査しました。
この調査により分かったのは
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SNSを通じた他者との交流が活発な人ほど、主観的幸福感が高い傾向が見られる。
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SNSで自己表現を行うことが、自己肯定感を高め、幸福感に寄与する可能性が示唆された。
という点です。
一方で、情報収集や見るだけでは、幸福感との関連性はあまり見られない。
ということも分かっています。
つまり、積極的にコミュニティ参加し、自己表現のチャンスを逃さないようにすることが大切と言うことです。
次に紹介する論文はこれまたコロナ禍真っ只中の2022年の研究です。
この研究では、コロナ禍における大学生408名を対象に、SNS(主にXとインスタ)の利用が幸福感と孤独感にどのように関連するかを、量的および質的なアプローチから検討しました。
結果は
現実の対人関係を補強する形でTwitterを利用する学生は、高い幸福感と低い孤独感を示していました。
一方で、オンライン上の友人のみコミュニケーションを取る学生は、精神的健康状態が適応的ではない傾向が確認されたり、
社会的スキルが低い高学年の学生では、SNSで無理にネットワークを広げない人の方が精神状態が適応的である傾向が見られました。
もともとコミュニケーションが苦手な人が無理をして、ネットワークを広げるのは注意が必要そうです。
とはいえ、適切にSNSを利用することで、幸福度や自己肯定感に好影響がある事は分かっていただけたと思います。
ここからはその正しいSNSの使い方を解説していきます。
メンタルに良い正しいSNSの使い方7選
1. ポジティブな投稿を意識する
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理由:ポジティブな内容の投稿(感謝、喜び、小さな成功など)をすると、自分自身の気持ちを整理でき、幸福感が増す。
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研究例:感謝の投稿を1日1回続けることで、数週間後に幸福度が有意に上昇したという研究があります(Emmons & McCullough, 2003)。
2. 身近な人とのつながりを大切にする
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理由:リアルな関係に基づいた交流は、社会的サポートと一貫してメンタルの保護因子になります。
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ポイント:DMやコメントでのやり取りでもOK。「会えないけど気にかけてるよ」的な関係を維持するのがカギ。
3. 能動的に使う(閲覧だけにしない)
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理由:投稿、コメント、リアクションなど、双方向の関わりがある使い方の方が、孤独感や不安感が軽減される。
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研究例:受動的な利用は自己比較を促し、幸福度を下げやすい(Burke et al., 2010)。
4. SNSの「通知」をオフにして時間を決める
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理由:常に通知に反応していると「疲労」「集中力低下」「FOMO(取り残される不安)」につながる。
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ヒント:1日2回だけ開く、など自分のペースで使う習慣を作ると◎。
5. 自己表現・創作・発信に使う
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理由:アート、写真、日記などの創造的な投稿は、自己効力感や達成感につながりやすい。
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ポイント:反応が少なくても気にしない!「自分のため」の表現がいちばん効果的。
6. 比較しそうなアカウントはミュート・アンフォロー
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理由:理想化された投稿ばかり見ると「自分は足りない」と感じやすい。
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おすすめ:見ると気持ちが落ち着く人・インスピレーションを与えてくれるアカウントだけを残す。
7. 心が疲れているときは一時的に離れる
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理由:SNS断ちはストレス軽減や睡眠改善、集中力の回復につながることが研究で示されています。
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研究例:SNSを1週間断った被験者は、幸福度と生活満足度が有意に上昇(Bányai et al., 2017)。
SNS関連のおすすめ本
[スマホ脳]
[僕らはそれに抵抗できない]
この本はスマホやゲームなどの依存性はどれ程のものなのか? そもそも依存とは何か? のような、
依存という分かっているつもりでも意外と知らない本質的な部分について書かれた本です。
「〇〇には依存性がある。」というふうに簡単に使ってしまいがちなこの言葉を理解するにはうってつけの本だと思います。
少し厚めの本で読書慣れしてない方は読む気が失せると思うので、上のスマホ脳を読んで慣れたら是非読んでみてください。