№4909［靴下事件］

私は学生時代、洋服と言えば
白・黒・紺色、あるいは
ブルー系という見事なほど
オトコ色で過ごしていた。

お年頃になり、少しはオンナノコ的な
色を取り入れてみようかなと思ったが
自分のイメージでない事に照れもあり、
手始めに靴下から試してみた。

買った靴下の色はピンク。

すると母は「なに!?この色！」
と言って私の目の前で靴下を
遥か彼方にぶん投げた。

…この事は「靴下事件」 と
名付けられ長い間、私と母の間に
亀裂を入れ続けた。