- 『地下鉄に乗って』 浅田 次郎
- 地下鉄(メトロ)に乗って/浅田 次郎
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GWを1日つぶして読んで、次の日もう1日つぶして読み返した。
いろんなことを考えた。
ひとつめは父親のこと。
女子が母親と仲が良くて何でも話すなんてよく聞くけど、男子と父親ってすごく微妙。
別にこの小説みたいに仲が悪いってわけじゃないんだけど、照れくさくって。ねぇ
帰省したときはよく2人で飲んだりするんだけど、
「仕事の調子はどうだ?」と親父。
「あんまりよくないな」と僕。「そっちは?」
「あんまりよくないな」
会話終わり。
こんな調子である。
若いころってどんなんだったかとか、どこで母と知り合ったとか、よーく考えたら親父のことって全然知らない。
ふたつめは戦後の日本のこと。
うちのじいちゃんは戦時中フィリピンに行っていて、腹を撃たれて戦力にならなくなり奇跡的に帰還した。
一緒に行った人は全員死んだ。
もし撃たれなかったり、もうちょっと弾が腹の内側だったら死んでいたそうだ。
でもまたよーく考えたらじいちゃん帰還してからどうしてたんだろ。
戦時中の話はよく聞かされたけど、戦後のことってあんまり知らない。
たぶんすごく混乱していてみんな生きるのに必死で覚えてないんだろうなと思う。
毎日なんにも考えずに地下鉄で通勤していたけど、いろんなことを考えるようになった。
銀座を歩きながら戦後を想像するようになった。
銀座線って狭くて嫌いだったけど、なんだか親しみを感じるようになった。
素敵な小説だった。