「おはよう、デニス。キャシャーの前で待ってるけど、待ち合いそう?あと5分で出なアカンねんけど」
「もうちょっと待ってて。今ヒートシールドを付けて閉めるとこ。多分あと10分」
「あと10分」でこれはアカンと思い、
「申し訳ないけど、もう出なアカン。シャトルでホテルまで送ってもらえる?」
ほんなら、「先にキャシャーに行って、クレジットカード情報を渡して。テクニシャンが車を持って行くから」
それで会計に行ったのだけど、もう絶対に無理と思い、マネージャーに電話を。
「車の修理で今ディーラーに来てるねんけど、9時半には間に合えへんと思う。10時のスケジュールに変えてもらってもイイ?」
すると彼の一存では承認でけへんと。上のマネージャーに聞いてみなわからんとのこと。
うちの会社は、クロックインする時間が決まってる。たとえば10時出勤なら、9時57分から10時1分の4分間にクロックインせなアカン。10時2分になると遅刻になり、0.5ポイントが付く。
年間に12ポイントあり、休むと1ポイント。遅刻早退は各0.5ポイント。
この0.5ポイントが付くのが嫌で、10時出勤のスケジュールに変更してもらわれへんか聞いたわけです。
だってちょっとの遅刻で0.5ポイントももったいないやん?
私は基本的に遅刻はしないけど、たまに「勝手に3連休」はする。
1日休んで1ポイントと遅刻の0.5ポイントなら、私は休んで1ポイント使いたい。
けど快い返事じゃなかったから、しゃーない。
外に出て待ってたら、デニスが自ら運転して持って来た。
「時間のある時に、洗車に来て」
ターナーくんはシャワーを浴びる時間もなくて、汚れたままで来たがな。
とりあえず礼を言って、飛び乗った。
ディーラーを出たのが9時。
もう絶対に間に合えへんと覚悟を決めて、ホテルに向かった。
そんなモン、間に合えへんと踏んで計画すべきやった、とツメの甘かった自分を責めながら運転。
ホテルの社員駐車場に着いた時点で、9時20分。
たまたま入ってすぐが空いてたらから速攻で駐車して、間に合えへんとは思いつつそれでも速足でホテルを横切り…。
部署に着いてクロックインするマシンに直行したら…。
9時27分!!!
間に合うたーーーー!!!
「I made it!!! Oh my God! I made it!!!」

すぐにではなくていいけど、要注意が付いたエンジンオイルと液の修理費は…。
2326ドルやんか!!!
ひぇ〜〜〜。
ターナーくんも私と同じでシニアに突入したんや。
でも乗れる限り乗りたいから、悪いところは直して末長く付き合おう。
なんせ今年は大きな買い物がいっぱいあるし、それにターナーくんは主人の遺品。
愛着があるとかのレベルを超してるから。
ハワイから一緒にロサンゼルスに越して来たアウディのキティちゃんも、何回も奇跡を起こしてくれた。
キティちゃんと名付けたのは、マトソンでハワイから運ばれた愛車を、ロングビーチに引き取りに行ったとき。
だだっ広い港の駐車場のど真ん中で、ひとりポツネンと待ってた姿を見て、ちびっ子パイロットで帰ってくる幼い息子を空港に迎えに行った心境になって、つい目頭が熱くなった。
「よう来たね〜。待ってたんや」
ロングビーチから家に帰る道中で、キティちゃんと名付けた。
キティちゃんは一度、アパートの駐車場から盗まれたことが。
たまたま来た主人が警察に通報して、うちの周りをぐるっと見て回ったら、どんだけも離れてない場所に止まってるのを見つけた。
後で駐車場の監視カメラを見たら、キティちゃんが盗まれたのは主人が来る15分前。
主人はその時、前触れもなく突然来て、わざわざ駐車場まで来てくれと。
そこで私は、キティちゃんがおれへんことに気がついた。
何の用事で駐車場まで行ったんかは覚えてないけど、それがあったからすぐに盗難されたことがわかった。
盗まれてからキティちゃんを救い出すまで、おそらく30分も経ってなかった。
ある時は、フリーウェイを走行中にバタバタという音が。隣りを走ってた人が車の下を指差すから、路肩に止めてみたら、車の下のパネルが外れかけになってた。
最後のボルト1本でなんとか止まってた状態。
そのちょっと前にオイルチェンジをしたから、その時にきちんとボルトを止めてなかったんやと思う。
でもこれが命拾いに。
翌日、鈴木弘子ちゃんが、近くまで行くからランチしようと。キティちゃんの事情を話して、なんか作るからうちにおいでよ、と言って我が家でランチを。
その時にキティちゃんを見た弘子ちゃんが、
「アレ。前のタイヤ、パンクしてない?」
それでAAAに来てもらったら、タイヤの中が朽ちてバーストする一歩手前やってん!
思わず思った。
そっかー。キティちゃんはタイヤのことを知らせるために、走りながらボルトを外していったんや。
当時はカマリオやったから、どこに行くにもフリーウェイを使う。フリーウェイを走行中にバーストしてたら、死んでたかもしれへん。
キティちゃんが命を救ってくれたと信じてる。
ほんで今日は、ターナーくんが時計を止めてくれた。
だって、ディーラーからホテルは、我が家より遠い。
家からでも余裕を持ってはいるけれど45分前に出るのに、ディーラーから27分で着いたのはどう考えても奇跡。
それも駐車場に入ったのが20分で、そこから駐車して、どんなに急いでも駐車場から部署までゆうに10分はかかるのに。
9時27分の表示を見た時は、マジで我が目を疑った。
これからもターナーくんは大事にしてあげよう。
3週間ぶりにマリアと食べた社員ランチ。
ご馳走さまでした。
#InThisTogether
#AloneTogether
#Miracle
ひとりでもひとりぼっちじゃないから。
皆んなでお互いを思いやり、助け合い、励まし合ったら乗り切れるから。
今日も無事に過ごせたことに感謝して、明日も一緒に頑張りましょうね。
コクが違う激うまカレー
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