仮面夫婦シリーズ
過去に夫にされた事が忘れられないまま結婚生活を続けた私の末路。そしてその途中にあった印象深い出来事などを書いたものです。
夫に目の敵にされていた下の子も二十歳になった。ある日家に友達を連れてきたのだがその時のことだった。
二人は夜遅くまで部屋でお酒を飲んでいたようだ。
翌朝夫は床が汚れていると激怒。二人は心当たりが無いと言うが汚した可能性は高かった。
友達の方はすぐ謝り掃除を始めた。うちの子は心当たりが無いのにイチャモンつけやがって!と言う具合でキレて暴れた。
発達障害特有の、想像力や理解力の弱さと衝動性を感じた。やはり年齢が上がっても消えるものでは無いのだ。
夫は夫で、相手の特性を理解しようとせず、ただ自分が受けた不快感を晴らすために怒鳴り散らし子に掴みかかった。子供たちは心当たりがないと言っているが言い分を聞く気は微塵も無かった。
子と夫は衝突し、また修羅場になった。
夫はとにかく今の自分のイライラはお前のせいだと言いたいようだった。子供たちが小さい頃から、身も蓋もないトドメを刺すような言葉を放ち心を折るのだった。
私はせめて出来ている所に目をやってくれたら、話をしてくれたらとずっと思っていたが、夫は自分は間違っていないという姿勢を変えなかったので私や周りの言葉は響かなかった。
そして
「お前は生まれてからずっと俺に迷惑しかかけてない」
そう言われた子は包丁に手をかけた。