赤ちゃんの育児をしていると、赤ちゃんがやっと寝かけてくれた時の周囲の物音には敏感になってしまう。
「やっと寝てくれたのに!静かにしてよ!」
と、普段気にならない音までものすごくイラッとする。
廃品回収の爆音トラックや選挙カーなんて言語道断。

特に今朝は、3時間ぐらいグズグズして寝なかった紗季をヘロヘロになって抱っこで寝かしつけ、
やっとラックでウトウトしてくれたので、寝ぼけて心も疲弊していた。

さぁ私も寝ようかねとウトウトしかけた頃・・・・・
ベランダでボトッと音が・・・・。
カラスでも来たのかと思って見るけれど何もいなかったので再び寝かけた。

数分後、今度はピヨッピヨッという鳥の鳴き声が・・・・・。
いつも聞くその辺を飛んでいる野鳥にしては鳴き声が近い。
しかもずっと泣いている。

「ああベランダで鳴いてんだな」とわかった。
さすがに鳥にイライラはしないけれど、気になるのでカーテンを開けてみた。
そしたらカーテン開けたことにビックリしてどっか飛んでっちゃうかなと思ったから。

ところが、開けても姿は見えず、鳴き声はやまない。
キョロキョロしていたら、どこからかパタパタと野鳥が飛んできてベランダのフチに止まり、
下を見ながらピョー!ピョー!と鳴いている。
これの鳴き声はピヨピヨとは違う。

それを見てすぐにわかった。
うちのベランダに落ちてピヨピヨ鳴く雛を見て、親鳥がなんか言ってんたなと。
スズメでもない、「ザ・野鳥」という感じの綺麗な鳥だった(どんなだ)

では雛を確認しようと恐る恐る窓を開けて覗き込むと・・・・・・











この鳥の名前
ふー



わかる人ー?
あ、めっかった



ちっさ!
あんな羽で飛べるの!?
巣なんてここら辺無いし!
なんでいるの!!??
ってか飛べないんじゃないの!?
このままほっといたらここで干からびるじゃん!!!!!
ぎゃーーーどーーーーーしよーーーーーーーーーー!!!


ポニック。


とりあえず写真を撮るブログ母さん。
眠気はどこへやら。

すると遠くの方で、先ほどの親鳥と思われる鳥がギョーギョー鳴いていた。
多分私が我が子に何かすると思ったんだろう。
気が気でない様子。
写真撮ったので窓を閉めてカーテンも閉めた。

動揺はおさまらず、どうしたらいいかウロウロ。
ほっといて死んじゃったら・・・・・
でも捕まえたところで、どうにかなるとは思えない。
子供の頃怪我した鳩なら保護したことあるけれど、本人は迷惑そうだった。

どこがで
「巣から落ちた雛鳥を人間が触ると、匂いが付いて親鳥に育ててもらえなくなる」
とか
「巣から落ちたらもう無理だから親鳥も諦める。それが自然界のルール」
とか読んだような・・・・・
でもほっとくなんて辛すぎるーーーーー!!
なんとかならんのかーーーーーーーー

保護するったって、あまり毛のフサフサしたものを触るのは好きじゃないし、
なんせすごい手のかかる人間の雛がうちには既にいる・・・・。
野生のもんだから赤ちゃんに害のある菌を持っていないとも限らないし。

で、デジタル母さん、iPadでググッたところ、
「野鳥の雛を拾わないで!!!」
という検索結果がザクザク。

どうやら、今は巣立ちの時期で、まだ飛ぶのが下手な雛がよく落ちているそうだ。
飛べないのではなくて、下手だから落ちるし、休憩する。
親鳥がちゃんと見ていて、餌を運んできたり励ましたりするそうだ。
確かに親鳥いた。

それを「かわいそう・・・」と拾ってしまう人がたくさんいるそうで。
親からしたら「拉致られたー!」となる。
また、許可無く野鳥を捕らえたり飼育したりすると法律違反になるらしい。

自分で飛べなきゃ絶対来られない場所だから、多分自力で飛んできたんだろう。
ってことはまた飛んでどっか行っちゃうはず。

しばらく耳をすませていたらば、そのうち鳴き声が聞こえなくなり、
見ると姿はなくなっていた。

遠くの方でさっきの親鳥の鳴き声が聞こえていた。