岩手県盛岡市&青森県弘前市の音楽教室
熊谷ヴァイオリン・ヴィオラ教室の
ゆみ先生ですニコニコ音譜
 
このブログでは、おうちでできて
習い事の効果を高めるちょっとしたコツ
『おうち音育』をご紹介いたします音譜

レッスンを受けられている方はもちろん、
事情により今は独学中の方や、
ヴァイオリン以外の楽器にも
お役に立てる情報を
発信していきたいです音譜
 
☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ


今週は家族と
『東北絆祭り』
を見てきました〜爆笑

盛岡にいながら
東北6県のお祭りを
一度に見られるチャンス!

楽しかったけれど、暑かったショボーン晴れアセアセ


ところで、今回のお祭りは
後日、少し違ったことで
話題に上っていたようです。

この日のために用意した
特設の駐車場が
2000台
300台しか
使われなかったそうです。
ガラガラ!ガーン

人出はかなり多かったので、
周知が足りなかったのかな?
と思います。



というわけで(?)
無理矢理ですが今回は、

ヴァイオリン演奏においての

『あまり知られていない
けれど大切な音程の話

についてお話させて頂こうと思います。






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 なぜか同じ音程の悩み
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以前レイトスターターの
生徒さん方に音程の悩みを
お聞きした所

音程が『高い』場合よりも
『低い』場合の方が多い
ことが分かりました。

実際に演奏を聞いていても
高く外すことより
低く外すほうが
多いようでした。

興味深いのは、
手が大きい大人の男性の方でも
やはり低めにとってしまうこと。

手や指の構造上の問題ではないの
であれば、ひょっとしたら

頭の中に流れている音程が
平均律になっている

可能性があります。

音程が低いと指摘されがちな方は、
下の方法をお試しください。

あっと言う間に解決してしまう
かもしれませんウインク








音程が低い原因は
これを知らないだけかも?
おうちでできる音程【瞬間】改善法


①チューナーを用意します

②曲の中の♯を見つけましょう。
色ペンでチェックしたり○をつけても良いし
何も書かずに気にとめるだけでもOK。

※臨時記号の他に、
調号(楽譜の左端)もお忘れなく!

③♯の付いた音は、チューナーを見て
♯のライトがつくように弾きましょう。
はじめは高すぎる位でもよし!


これだけです!









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 旋律を奏でる二種類の音律
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弦楽器の仲間は
同じ音でも押さえ方によって
高め、低めと自在に調整して
演奏することができますよね。

単音でメロディーを弾く場合
音の合わせ方には代表的なものとして

①ピタゴラス音律
②平均律

があります。
ざっくり説明すると、

①ピタゴラス音律は、
ヴァイオリン
メロディーを演奏するときの
自然な音の合わせ方

②平均律はピアノギターなど
(調によって音程の調整ができない楽器)
音の合わせ方
※チューナーで針が真ん中をさします

と言えると思います。


小さい頃からヴァイオリンを
習っている方であれば①が
当然のようにできています。

しかし

小さい頃、弦楽器や歌と触れる
機会が少なかった方にとっては
平均律の方がスタンダードになっている
場合があるのです。

ピアノやギターを長くやってきた
方に多いのかもしれません。




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平均律とピタゴラス音律は
どれだけ違うのでしょうか?
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例えばF♯とG♭

平均律では同じ音ですが、
ピタゴラス音律では
F♯の方がG♭より
24cent高くなります。
(100cent=半音とした場合)

ヴァイオリン1stポジションの
場合、半音で約1cmなので
その差たるや2.4mm!

指の皮一枚分でも
音程が違うと言われる
繊細な世界で、
これはあまりにも大きな
誤差ですよねガーン


また、ピタゴラス音律の
各音の平均律との差を測ると、
(ハ長調の場合)
第1音(ド)…±0cent
第2音(レ)…+4cent
第3音(ミ)…+8cent
第4音(ファ)…-2cent
第5音(ソ)…+2cent
第6音(ラ)…+6cent
第7音(シ)…+10cent

なので、
長調の第3音第7音
メロディーの中では
かーなり高めにとる
必要があるんです。

そして、一覧をよく見ると
ほとんどの音は平均律より
高くなっていますから、

平均律が身についている方が
ヴァイオリンで旋律を弾くと
『音程が低い』
と言われてしまうわけです。


私自身も大学からヴァイオリンを
始めてから数年間は
この事実を知らず、
ずーっと苦しんできました笑い泣き




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平均律に馴染んでしまった人が
ピタゴラス音律を身につけるには
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では既に平均律で音感が
身についてしまった場合は
どうすれば良いでしょうか。

レッスンやコンサート等で
正しい旋律音程を耳にする機会を
増やすことが、もちろん大切です。

しかし練習するときに耳に入る
自分の音が平均律では、
また引き戻されてしまう
可能性があります。

そこでお勧めしたいのが
今回のチューナーを使った方法です。


楽譜の左端にある調号は、
長調の場合、
最後の♯が第7音
最後から2番目の♯が第3音
となっています。


なので、♯のついた音を
高めにとるだけで
おおよそピタゴラス音律っぽく
聴こえてくるんですね。

初心者にとって
『チューナーの真ん中に
針を合わせる』
というのは至難の技ですが

『わざと高く外す』
のは割とすぐにできます。


試してみると、次第に楽器が
気持ちよく鳴ってくるのが
分かると思います。

不思議と
あとは1音ずつチューナーで
合わせたりしなくても

楽器が教えてくれる感じで
自動的に補正されて
いくことが多いです。



・・・・

今回の方法は
小さい頃からヴァイオリンを
弾いてきた方にとっては
理解不能なくらいに
回りくどい方法かもしれません。


しかし私自身、
『音程の悪さ=音楽のセンスの無さ』
のように感じて、ずっと悩み続けて
きた過去がありました。

それが、
この事実を知った途端に突然
『音感がいいね!』
と褒められるようになったので、

『知っている』というのは
大事なことだと実感しました。

もし私と同じような悩みを抱える
レイトスターターさんがいらっしゃれば
少しでもヒントになれば嬉しいですニコニコ

大人から始めても遅くないですよ〜キラキラ音譜

なお音程に関しては、
・短調の場合
・♭系の場合
・重音の場合
などでまた事情が変わってきますので
改めて記事にしたいと思います音譜