6年前の今日
彼女は旅立ちました

出逢いは病室
末期がんがみつかって
告知受けて

「死にたいと思ってたから、ちょうどよかった」…って言ってるから、行ってみてくれる?…との指示

えっ?そんな患者さんははじめてだ

私は病院に勤務する音楽療法士です


初対面
40代だけど、透明感のある少女のような

穏やかな空気感と柔らかい口調

悲観的ではなく

むしろ落ち着いていて

緊張感いっぱいで訪れた私は

安堵と拍子抜け

なんか、昔から知ってたように自然に会話

「なにか1曲、歌聴いてくださいますか?何がいいかな…」
「じゃあ…『時代』で」

中島みゆき『時代』

私の相棒、オートハープ伴奏で歌った

彼女は微笑みながら聴いてたけど

最後にはぐしゅぐしゅに泣いて

「歌でこんな泣いたのは初めてです」と笑って

そんな出逢いから

二人で創ったこの曲に至るまでのことは

また、書きます

6年も経ったんだな…