※この投稿は、当時リアルタイムで書けなかった事を後から振り返って書いた文章になります。
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■2020年8月1日
今日も太陽がギラギラ暑く、青空の晴天
14時から火葬の予約をしている
たっちゃんをお空に返す日だ。
最後まで、なるべく綺麗な状態のまま送ってあげたくて夫が朝から葬儀場へ、保冷剤の交換に行ってくれた。
私はその間に10倍粥を作って見る事にした。
産後直ぐに母乳を止める薬を飲んでいたから母乳をあげることは叶わないから
せめて、手作りのお粥を口に付けてあげたいと思ったのだ。
ネットで作り方を検索して見よう見まねで作ってみるが、なかなかお米の粒が液状にならず、粒が残ってしまった。
10倍粥作りに手こずっているうちに、出発の準備の時間も迫っていたので
お母さん、下手くそだね😅次に食べてもらう時まで練習しておくから今日はこれで許してね💦と、妥協することに。
出発前に、夫とたっちゃんの入った箱の蓋を開けて、お花や、折り紙、手紙を入れた。
私が愛用している、ガーゼハンカチを布団がわりに掛けてあげた。
何年も使っているお気に入りのハンカチだから、きっと私の匂いが染み付いているはず。
先ほど作って常温に冷ました下手くそ10倍粥を口に付けてあげた。
まだまだ皮膚の薄いたっちゃん
蓋を開け閉めすると外気で皮膚が溶けてしまうので、昨日の夜に月を見せた時から開けるのを我慢していたけれど
その甲斐もあって常温で丸1日過ごしたわりにはまだ綺麗なままだった。
でももう本当に最後だから、蓋を開けたまま出発の時間まで夫と3人でベッドで横になって過ごす事にした。
たっちゃんに話しかけたり、子守唄を歌ったり。
あっという間に出発の時間になってしまい、蓋を閉める直前に小さな小さなお鼻にチュウをした。
ひんやりと冷たかったけど、たっちゃんは笑った気がした。
車で街の外れにある火葬場に向かう。
小さな街なので、10分くらいの道のりだ。
火葬場の向かいにはひまわり畑があって、一面が黄色になっていた。
ひまわりがみんなこっちを向いていて、たっちゃんの事を見送ってくれているように思えた。
小さな街のわりには立派な火葬場だった。
駐車場から、火葬場の玄関に向かう間、箱の蓋を開けて青空と太陽をたっちゃんに見せてあげた。
たっちゃんが産まれてから3日間、ずっと晴天の真夏日が続いている。
たっちゃんは本当に晴れ男で夏男だ☀️
昨日の夜は、夜風と月を感じさせてあげられたけど、今日は太陽の熱と、青空と見せてあげることができた。
この日は、朝一に1件しか火葬が入っていないのでゆっくりお別れ出来ると思いますよ。と言われていた通り、火葬場には私達とスタッフさん以外誰も居なかった。
スタッフさんも全員女性で、丁寧に対応してくれた。
受付で支払いを済ませ、棺の箱の中に入っている物をチェックされた。
なるべく綺麗に多くのお骨を残したいので、と、金属、ビニールのものは入っていないか確認されたがその辺は夫が下調べ済みだったのでバッチリだった。
その後、大人の火葬の時と同じく最後のお別れをする場所に案内され、ポツンと祭壇に置かれた小さなたっちゃんの箱に向かって夫と順番には焼香をあげた。
他に誰も居ないですから、ゆっくりでいいですからね☺️
と、言ってくれたので気の済むまでお別れが出来た。
たっちゃんの箱を抱きしめて火葬炉の前に移動して台車の上に置いた。
少し隙間を開けた箱のまわりなら、まだ何か置いても大丈夫ですよ、と言ってくれたので
箱の中に入れた小さな折り鶴とは別のサイズ折った、大きな折り紙を2羽置かせてもらった。
夫と私に見立てた青とピンクの折り鶴。
最後に蓋を開けて、
お父さん、お母さんもずっと一緒だから怖くないからね。また会おうね。と声を掛けてそっと蓋を閉めた。
今日は何度も蓋を開け閉めしていたからやっぱり少し溶けてきてしまっていたけれど、それでも可愛い顔でスヤスヤと眠っている可愛いたっちゃんのままだった。
笑顔で見送る事が出来た。
火葬炉の扉が閉まり、たっちゃんが見えなくなった瞬間に涙が溢れて止まらなくなった。
夫が、よく頑張ったね、と言ってくれた。