2020年7月22日

朝の助産師さんは、ハキハキした人だった。

尿と便の回数確認と、体温、血圧の確認、あとはお腹の張り具合を見てくれた時に、あれ?前開きの病衣なの!?と、長ズボンの病衣を出して来てくれた。長ズボンタイプあったんだ!もっと早く欲しかった!!

納得いく決断をして欲しいから不安な事あったらどんどん聞いてね!と言ってくれた。


朝目が覚めて、お腹がゴロゴロするのはいつもの事なんだけど

ちょっと失礼!…とガスを放出したところ一緒に何かが出た模様…


嫌な感じがしたから、確かめなきゃ、でも怖い。破水だったらどうしよう…と動けぬまま30分ほどベッドで過ごす。


ご飯前に確認しなきゃ、と意を決してトイレへ…


赤黒いおりものの様な物がナプキンに付着。


助産師さんを呼んで見てもらうと、ナプキンは捨てられず回収されていってしまい、お腹痛くなるかも横になってた方がいいよ!と言われた。



そこからはもうどん底で、お腹痛いって??え?陣痛が来るってこと??じゃあこれはおしるし??と不安でいっぱいに…


運ばれてきた朝食も食べる気になれなかったけど、無理矢理半分押し込む。



どうしよう、陣痛始まっちゃう?やだ、赤ちゃん出ていかないで、まだお腹に居ていいのに…怖い怖い怖い…


不安な気持ちを母にLINEでぶつけるものの
不安は拭えずにぐったり横になっていると、いつの間にかお昼の助産師さんが登場。


入院した時に1番最初に担当してくれたMさんだった。


あまりにも私が湿気た顔をしていたのでしょう。
今日、髪の毛洗おうか?と提案してくる助産師さん。


私は、安静にしてなきゃ陣痛が来ちゃう…って思ってるのに、洗髪ですと!?


不安を伝えると、じゃあ車椅子にする?…と、洗髪しないっていう選択肢はどうやら無いらしく、仕方ないので車椅子に乗って洗面所へ…


髪の毛長いね〜とお喋りしながら頭皮をゴシゴシ洗ってくれるMさん。


髪の毛乾かすのも面倒なんですけど〜と思いながらびしょ濡れになって部屋に帰還。


点滴中だから、片手で何とか髪を乾かし終えて鏡を見ると、なんだかスッキリした自分の顔がそこに…


着替えを持ってきてくれたMさんが、うん!スッキリしたね😊と去って行き、私があまりにも辛気臭い顔をしていたから気分転換をさせてくれたんだと気が付く。


お昼からも、脚洗おう!身体拭こう!!と次々と私を動かそうとするMさん。


だ…大丈夫なのかな!?と思いながら従っていると特別に面会を許された夫が登場。


あれ?顔に赤みが指したんじゃない!?と。


やっぱり私、辛気臭い顔してた?と聞くと。


なんか昨日は青白い感じだった。と。



14時過ぎに、主治医の先生が部屋に来てくれて、夫、私、Mさんともう1人の目が大きな若い助産師さんでお話開始。


早期出産による未熟児で産まれることのリスク
障害を背負う子どもを育てる覚悟
羊水が胎児の成長においてどれだけ大切なものなのか

を丁寧に、脱線しながらも説明する先生。


夫からの質問により
今の私の状態が、あまり例がない珍しいパターンであること


だから、大丈夫とも駄目だとも言えないこと


セカンドオピニオンについては、今この週数で大きな病院へ行っても出来ることはなくて相手にしてもらえないだろうこと


そして、今、状態が落ち着いていて赤ちゃんも元気なのに自ら手を下す様なことは決断できないという私の気持ちを聞いて、先生もその事に賛同してくれた


いつ状態が悪化してもおかしくはないけど
その時はそういう運命だし、もしかしたらこのまま奇跡が起きることもあるだろうし、焦る事は無いとのことなので、まだしばらく様子を見る事にした


夫にばかり質問をさせてしまって、私は動揺するばかりで何も言えなくて


あぁ、夫が単身赴任で居なくても、1人でも子育て頑張るなんて言っておいて、いざとなると私は1人では何も出来ないんだなぁ。と思い知った。


最後に不安な事は無いかと聞かれたので


この破水は、私の中隔子宮のせいなのか聞くと、中隔子宮が1番影響するのは妊娠時であって、今回はちゃんと妊娠してるんだから子宮のせいじゃないよ、と言ってもらえた。


あとは、陣痛が来ないように、破水しないように、動くのとトイレいくのが怖いと伝えると


逆に身体の清潔をたもたないで感染症になるほうが怖いし、トイレを我慢して膀胱炎でもなったらそれこそ子宮が収縮して破水しちゃうよ。と。


出てくる羊水は、もう卵膜から出て子宮内に溜まっている羊水が出て来てるだけだからしょうがないとのこと。

それを聞いて少し安心。


先生とのお話、1時間ちょっと。
状況は変わらないけれど、分からなくて不安に思っていた所が明るくなっただけで、少し気持が落ち着いた。


その後、母に電話すると昨日よりも明るい声をしていると言われた。


今日の時点での夫と私の共通の見解は
自然と陣痛が来てしまったり
羊水が赤ちゃんの生命維持に耐えられないほど減ってしまったり
感染症になったりしたら
その時はツラいけど諦めよう


このままの状態か続いて、22週を超えそうになったらまたその時に次の決断をしよう


という事に。今日の時点では決着が付いたのでした。


夫が一緒に居てくれるだけで不安感が和らいで、入院して初めてご飯を完食できた。


夜の助産師さんは昨夜もお世話になったYさんが点滴を持って登場。


赤ちゃんが、お腹の中でどう過ごしているか、羊水減ったらどうなるのか、という夫の疑問をぶつけると、わざわざ医学辞典を持ってきて図解で説明をしてくれた


他の仕事もあっただろうに、私たちも好きでやっている仕事なので質問疑問には答えたい!!と熱心に教えてくれている間に、いつの間にか点滴は終わっていた


夫が20時に帰って1人になってから


奇跡が起きることも、ツラい事になっても、全て人生経験だと思って受け入れなきゃ…怖いけど、夫となら乗り切れる気がする。と、ふと思った。


親身になってくれる先生、助産師さん、心配させてしまっている両親、そして自分の事のように耳の不調を訴えながらも寄り添ってくれる夫に感謝しながら1日を終える。



あぁ、お腹の赤ちゃんにも、私の大切なこの人達に会わせてあげたいよ…