月を見ると

 

お父さんを思い出す。

 

 

よく喋り、明るく元気な母が太陽だとしたら

父は、口数は少なく、冷静で、私たちの事を一歩引いたところから見守っている月のような人だった。

 

仕事を終えて会社を出るとちょうど見える月。

 

月の静かな明かりは

『ゆー、今日は頑張ったか?ベストは尽くしているか?』と、私に語りかけているように感じる。

 

そういえばお父さんが市立病院に緊急入院した2017年2月1日。

その前日が皆既月食で、見えるかな?見えないかな?ってお父さんとLINEしてたんだよなぁ。

 

お父さんから『恵庭は冷え込むので、きっと見ることが出来るでは!?』返事きて

赤黒い月が見えたんだよ。

 

次の日、食道癌による縦隔炎で緊急入院したお父さんの入院生活は2ヶ月続き

そのまま自宅に戻ることなく、空に旅立っていってしまった。

 

だから

自宅に居るお父さんとLINEで最後に交わした会話は『月』に関する話だったんだ。

これも何かの思し召しなのかなぁ。

 

お父さんが亡くなってもうすぐ2年が経つけれど

未だにもうこの世に居ないって思えなくて

簡単には会えないどこか遠くで、生きてるんじゃないかなぁって思う。

 

食道癌と診断されてからのお父さんと過ごした日々

少しずつ、書き残していこうかなぁ・・・