「おいしい♪」
とろけるような顔でモンブランを食べている霜村さんを俺は手を止めて眺めていた…みたいだ。
霜村さんが手を止めて「上地君、そんな見られたら食べづらいよ。」って言ってきて初めて気づいた俺は「あ…、ごめん。すっごく美味しそうに食べるからつい見ちゃったんだ。もう見ないからゆっくり食べてよ。」ってちょっと慌て気味にそう言って頭を下げた。
そしてフォークをケーキに突き刺してそのまま口に運んだ。
そんな俺を見てふふっと笑った霜村さんは「ねぇ、雄輔くんって呼んでもいい？」って突然言ってきた。
-つづく-