上地さんと歩きながら
「上地さん…、何であんまり怒らないんですか?怒られて当然なのに…。」
私は思い切って聞いてみた。
「お前の普段の仕事ぶりを見てるからだ。確かにあれはお前のミスだがこの先繰り返すとは思ってないし、これからの仕事で挽回してくれればいい事だからな。」
上地さん…、そんなに私の事を…。
「わかったか?」
そう言って私の方へ振り向いた上地さんの足に子供が走って来てぶつかった。
「うわーん!」
子供はしりもちをついて泣き出してしまった。
「あっ…、ごめんな。お兄ちゃんよそ見してたから…。」
上地さんはさっとその子を立たせて同じ目線になるようにしゃがんで
「大丈夫か?怪我はしてないな?」
「うん…。」
そこへその子の母親らしき人が走って来て
「すみません、ありがとうございました。」
そう言って頭を下げた。
「いえ…。じゃあな。」
上地さんはその子に笑いかけて立ち上がり歩き出した。
「上地さん…、子供好きなんですか?」
そう聞いた私に
「ああ。」
そう言って今まで見た事のないような笑顔を見せてくれた。
上地さんの笑顔…、
かわいい…。
私は不覚にもドキッとしてしまった…。
―つづく―
「上地さん…、何であんまり怒らないんですか?怒られて当然なのに…。」
私は思い切って聞いてみた。
「お前の普段の仕事ぶりを見てるからだ。確かにあれはお前のミスだがこの先繰り返すとは思ってないし、これからの仕事で挽回してくれればいい事だからな。」
上地さん…、そんなに私の事を…。
「わかったか?」
そう言って私の方へ振り向いた上地さんの足に子供が走って来てぶつかった。
「うわーん!」
子供はしりもちをついて泣き出してしまった。
「あっ…、ごめんな。お兄ちゃんよそ見してたから…。」
上地さんはさっとその子を立たせて同じ目線になるようにしゃがんで
「大丈夫か?怪我はしてないな?」
「うん…。」
そこへその子の母親らしき人が走って来て
「すみません、ありがとうございました。」
そう言って頭を下げた。
「いえ…。じゃあな。」
上地さんはその子に笑いかけて立ち上がり歩き出した。
「上地さん…、子供好きなんですか?」
そう聞いた私に
「ああ。」
そう言って今まで見た事のないような笑顔を見せてくれた。
上地さんの笑顔…、
かわいい…。
私は不覚にもドキッとしてしまった…。
―つづく―