テーマ:FDG-PET

まずPET検査とは? Positron Emission Tomography
陽電子放出核種(C N O F)を使う
SPECTと違い、コリメーターが必要ないので空間分解能が高い。

FDGはブドウ糖Glucoseのアナログ
FDGの生理的集積部位
→脳、咽頭、喉頭、心臓、肝臓、腎臓、尿管、膀胱、腸管、腺組織、骨髄、筋肉、褐色脂肪細胞


生理的集積を理解するのはおそらく大事。

ちなみに、褐色脂肪細胞というのが面白くて、寒い時期に撮影したPETでは集積が高く、暑い時期に撮影したPETでは全然集積しないの!

比較画像を出しててびっくりした。



そして今回の講演で一番大事と思われる部分はここ

FDG集積の低い見えづらい腫瘍
・細胞密度の低い腫瘍
  Adenocarcinoma in situ @ Lung
Scirrhus胃癌
  硬化性骨転移
  嚢胞状腫瘍
変性、出血
・正常細胞のグルコース代謝のある部位
HCC
RCC
高分化型腫瘍(低/未分化と比べるとわかりづらい)
  腺癌(SCC/未分化と比べるとわかりづらい)
・生理的陽性集積の中/近傍の腫瘍
脳腫瘍、腎・尿路系腫瘍、前立腺腫瘍など

FDGでは1cm以下は検出困難で、5mm以下は検出不可能になるそうです。

講演中、よくわかないなという言葉があって

「定量性」という言葉でした。

ググってみた。


定量性とは「定量」できる性質、性能のことです。
で、肝心の「定量」ですが、
「どのくらいの量があるのか」ということです。

つまり、定量性とは
『「どのくらいの量があるのか」ということを測定できる性質や性能』
のことを言います。

例えば、ある物質があると光って教えてくれる装置があるとしましょう。
定量性のある装置であれば、
「ある物質」が多ければ強く光り、
「ある物質」が少なければ光も弱くなります。
そして、その光具合で「ある物質」の量が推測できます。
光が2倍強ければ、「ある物質」も2倍あるとか。

逆に、定量性がない装置であれば、
「ある物質」がちょっとでもあれば光りますが、
「ある物質」がどんなにたくさんあろうと、ほとんど光り方が変わらないものです。
(このように「ある物質」が「あるか、ないか」を示すことを「定性」といいます)
または、光が2倍強いからと言って、「ある物質」が2倍あると言い切れない装置ですね。

ただし、一般的に定性(つまり、例の後者)の方が、
装置自体が安価であったり、感度に優れています(極微量でも検出できる)。
定量性に優れている装置は、そうでない装置に比べて
高価であったり、扱うのが面倒であったりします。



わかりやすー!ヤフー知恵袋万歳!


つまり腫瘍細胞の量が多いことが光具合にそのまま反映されているのが核医学検査のいいところなんだな。

定性については微妙なところなんでしょうか?

想像の範囲内ではやや微妙なイメージ。腫瘍じゃなくても光ることもあるもんね。

今後機会があれば誰かに聞こう。




で、その定量のほうによく日常診療でつかわれるのが

SUV (Standardized Uptake Value)

     組織放射能カウント(cpm)/組織重量(g)
SUV=  投与放射能カウント(cpm)/体重(g)


これは比較定量性に問題があるという報告も多いので、日常診療で標準的な指標としてはNG




ちなみに、tipsとして糖尿病患者さんではインスリンも中止して検査しないと、筋肉への集積が大きくて検査無駄になっちゃうそうです。

忘れちゃいそうだよね・・・。


こんな感じの講演でした。

なかなか普段核医学に触れないので、ためになったよー!