【民主党離党届提出におけるコメント】
                          
 日頃より、私、参議院議員 姫井由美子の活動に御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 私を応援くださった多くの岡山県民の皆様方には、ご心配とご迷惑をおかけし心より大変申し訳なく思っております。
この度、私、姫井由美子は、民主党を離党することを決断いたしました。
私が、参議院議員に当選させていただき、5年の月日が流れました。そして県議会議員2期8年間合わせて、13年間「民主党」として議員活動を行ってまいりました。「政治は安心できる生活づくり」をスローガンに県議時代も取り組んでまいり、「国民の生活が第一」と謳い、国政でも、皆様方の声に真摯に耳を傾けながら取り組んでまいりました。
民主党は、国民の皆様方から、大きな期待をいただき、政権交代を成し得ました。しかし、現在、その民主党は、国民の皆様方の声に耳を傾けることもなく、「消費税増税」路線に突き進んでおります。「社会保障と税の一体改革」と言いながら、「社会保障は棚上げ」、国民の皆様方と約束したマニフェストに反する消費税増税ありきの議論の経緯・手続きには到底納得できません。「社会保障と税の一体改革」であったはずが、「社会保障」は棚上げ、「消費税増税」議論だけが先行しております。
 また、2大政党政治を目指すと言いながら、自民党、公明党と協議・同調することを優先し、民主党内での議論は二の次、党内での十分な議論も行わない、この様な党運営が許されて良いのでしょうか。
 この様な状況に、正義も大義も無いと思っております。
 私の後援会を始めとする支援者の皆様方からは、今の時期の「消費税増税反対」の意見が圧倒的に多く聞かれます。そして、6月24日から街頭や集会で行ったアンケート調査を見ても「賛成7.0%」「どちらともいえない8.2%」「反対84.8%」と言う結果をいただきました。世論は、圧倒的に今回の「社会保障は骨抜きの消費税増税だけにはNO!」と言っています。国民の代表たる国会議員が、国民の意見を無視し、民主主義に反する様な手続きによる今回の議論と採決には、私は、どうしても賛同できません。
 6月10日には、民主党岡山県総支部連合会は、私の当選当時の事を理由として次期選挙への公認上申を行わないと決定されました。当時のトラブル等に関しましては、率直にお騒がせしたことを大変申し訳なく思っております。多くの皆様方のご心配とご迷惑をおかけいたしましたことは、改めて心よりお詫び申し上げます。
 私にいただいた45万票という、重みを真摯に受け止め、国会議員として政治で恩返しをすることが私自身の責任を果たすことと思い頑張ってまいりました。
 しかしながら、県内の民主党国会議員等からは、県内での政治活動を阻害されるなどの行為を受けてまいりました。会合には呼んでもらえない、行けば帰れと言われる、「あなたのお陰で票が減った」となじられる、ポスターを貼れば迷惑だと剥がされる、私のポスターの上に自分のポスターを貼りつけられるなど、いじめにも近い状況の中、私は、自分自身そして後援会の方々と相談しながら、一から自分の力で考え、行動して行かなければなりませんでした。
排除感を経験し、特に弱い方々のお気持ちに今まで以上により深く寄り添えるようになりました。「誰に言っても聞いてもらえない。」「誰に言っても取り組んでもらえない。」と言った相談や要望には、特に力を入れて取り組んでまいりました。
 法の谷間で苦しむ弱者の方々の生活を守ることを一番に、コンビニフランチャイズ問題、過労死問題、DV、性暴力問題等にも取り組み、議員連盟を自ら立ち上げ、一日も休むことなく多くの勉強会にも参加し活動してまいりました。国会では、その様な取り組みが評価され、昨年の本会議での代表質問という大役や、経済産業委員会での理事等、多くの責任ある大役をいただいてまいりました。
 しかし、残念ながら6月10日の民主党岡山県連の記者発表のとおり、仲間だと思っていた方々からは、私の切り捨てという結論を出されてしまいました。また、その結論を、わざわざ記者発表までしてPRする。これは、任期1年を残した現職国会議員への政治活動の妨害以外、何ものでもないと思っております。それは、私だけの問題ではなく、先ほど申し上げたとおり、「誰に言っても聞いてもらえない。」「誰に言っても取り組んでもらえない。」とすがって来られた多くの県民、国民の皆様方を切り捨てる行為につながることであり、弱者切り捨てに繋がることは、私としてもどうしても受け入れることができません。
 今まさに、国会で行われている「違う意見の者を切り捨てる」その手法を岡山で、いち早く行ったのです。違う意見があって良いと思います。いろんな意見を言い、議論をぶつけあうそれが民主主義だと思います。そして、一番に忘れてはならないのは「国民が幸せになるかどうか」です。国会議員が、自身の保身に走ることは、あってはならないことです。
後援会の方々からも民主党岡山県連のやり方については非難の声が多く、私の参議院選挙区第2総支部の党員・サポーターに向けて説明責任を果たして欲しいとの要望書についても柚木代表、高井幹事長をはじめ民主党岡山県連からは無視され、未だコメント一ついただけない状況にあります。
 昨日開催いたしました「緊急臨時大会」において「仲間を切り捨て無視し、説明一つできない民主党岡山県連と行動をこれ以上共にする必要はない。」との意見を多々いただきました。どの様な局面にあっても私を支えてくださっている支援者の方々のお声には真摯に耳を傾けてまいりました。
 民主党岡山県連の対応、「社会保障と税の一体改革」の議論と世論、そして支援者からいただいているお声を基に熟慮を重ねた結果、民主党を離党することを政治家として決断いたしました。
 私は、国会議員として、国家、天下を語れる、そして弱者のためにこそある政治を貫きたいと思います。
 皆様方におかれましては、何とぞ、ご理解を賜りたく存じます。そして、今後も変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 平成24年7月2日      参議院議員 姫井由美子