月曜日、実家のおばあちゃん猫のしじみちゃんが息を引き取った。
我が家にやってきて約20年。


父からメールで連絡をもらい
仕事帰りにお別れをしに行ったけど、
なぜか実家に着いた時点で、
いや、駅まで車で迎えに来てくれた父の姿を見た時から
悲しい気持ちより
懐かしく安堵の気持ちが優って
なんか変。


帰ったらしーちゃんが段ボールの箱に寝かせてもらってて。
今は動かなくなってしまった体を撫でながら
随分と痩せたなぁと。
身体の毛も真っ白に近い。
これだけ白くなるのに
顔の真ん中に集中した黒い部分は
わりかし昔からそのまんま。


まだ独特なダミ声で鳴きそうと思いながら、
手から伝わってくる冷たさや硬くなった体の感触から
それはありえないんやなぁと思う。



しーちゃんが亡くなり
家猫はななちゃんとあっくんの二匹になった。


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奥がななちゃん。
手前があっくん。
この少し前にななちゃんに構ってたもんやから、
すんごい嫉妬してここにやってきたあっくん。

一時期は家猫6匹もいたのに
寂しくなったなぁ。


なんだかんだ実感のないまま
言葉だけお別れが先行していく感じで実家を出る。



見送ってくれるななちゃんもちょっと寂しげ。

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そして家に戻り、ほぼ日手帳にしーちゃんのことを書く。
奇しくも今年の1/1のところには
もう長くないかもとしーちゃんのことを書いていた。
そこから奇跡の復活をして約8ヶ月。
しーちゃん、恐るべし。


そして書きながら一つずつしーちゃんのことを思い出す。


しーちゃんっ!て声かけると「ニ゛ャッ」てダミ声で答えてくれるし、
撫でにいったら目の前にこてーんと転がって
どんどん撫でなさいモードになる。
外に出しなさい、中に入れなさい、となかなかなマイペースぶり。
写真映りがなかなかな悪い。笑


そんなことをつらつら書いてたら
涙が止まらなくなった。
やっと実感が追いついて来たんやなと。


そこから
いろいろ後悔とかいろんな思いも出て来たりして、
涙が止まらない。
最後のお別れさえちゃんとできてたんかなとか
考える。


夜もベッドの中でいろいろしーちゃんのことを思いながら寝て
夢には出てきたかどうか記憶がないけど、
翌朝、明け方、パッと目が覚めたとき
しーちゃんの匂いがしてビックリした。


言葉の表現はあれやけど、
猫って歳をとってきて
口内も状況が良くなかったりすると、
ちょっとウェットで独特な匂いになってくる。
腎臓も悪かったし。

こんなん言うてたら失礼ね!てしーちゃんに怒られそうやけど。


思い違いなのかもしれんけど
その匂いがして
しーちゃんがいたように思った。


そして翌日もわたしの涙腺は止まらず
電車の中でも油断するとあかん。
必死でどうにかしようと音楽を聴くけど、
音楽って大体琴線にふれるように作られてることを痛感。
大抵どれ聞いても心が揺さぶられて余計涙が溢れる。
かといって、
あまりにも今の自分とかけ離れ過ぎた音楽を聴くと
それはそれで違和感。

そんな中、森山直太朗の「レア.トラックスvol.1」に救われました。
あのゆる〜い感じの曲がちょうどよかった。
余談。


結局二日目もどうにもならず、
家に帰ってから思う存分泣いた。



三日目。
昨日のことが嘘のように
どこかスッキリした気持ち。
ようやくしーちゃんのことを受け入れられたんやなと思った。
大往生やからとか、
いつかは必ずくる別れやからとか、
どこか無理やり納得させようとしてた。


大往生だとしても
必ずくる別れやとしても
寂しい悲しい気持ちはわいてくるわけで。
それは存分に出しつくしたらいいんやなと思った。
それが
ちゃんとお別れするっていうことなんかなとも思った。


五月に撮った写真が最後になった。
しーちゃん、ほんまにありがとう。

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