母の日には、例年通り、近所で花とお菓子を買って、

実家に顔を出しました。

 

お茶を飲み、夕食に宅配のピザでも取ろうということになり、

弟がスマホアプリで注文。

 

さすが母の日。

”今すぐ配達”を選択しても、届くのは60分後! だという。

と、いうことで、午後6時が到着予定。

「少し早いけど、まあ、いいよね」

お茶を飲み、話したりテレビを観たりして過ごす。

 

そして、午後6時を過ぎ、

6時15分も過ぎ、30分になり、45分になり、

ついに7時、

ピザ屋のお兄さんが、慌ただしく到着した。

 

ピザを受け取りながら、

「やっぱり母の日だから、忙しいですよね?」

と、弟。

「はい。忙しいです」

と、ピザ屋さん。

「大変!」

と、私。

 

「では、ご注文、以上ですね?」 と、ピザ屋さん。

「あれ? あと、飲み物も頼んだんだけど………」

弟の言葉に、ピザ屋のお兄さんは一瞬、膝から崩れ落ちそうになった。

「忘れた………」

 

「あらまあ! えっと、キャンセルとかできないのかしら?」

と、私。

「できないんです」

「そうだよね。もうカードで払っちゃったし………」

「また、持ってきます」

ピザ屋のお兄さんは泣きそうに見えたが、

私たちも、気の毒だなあ、と、思った。

忙しいときって、余計にミスが起こるものだ。

 

「何時でもいいですからね。

ほんと、焦らずに、気を付けてください」

と、弟が声を掛け、ピザ屋さんは帰っていった。

 

 

みんなでピザを食べ、

私と夫は9時前に、実家を出た。

(家では猫のハルが一人でお留守番しているし、翌日は姪が早朝からバイトだった)

 

 

翌日、弟に、

「昨日、あれからピザ屋さん来た?」

と、聞くと、

「うん。9時頃来たよ。

 それで、飲み物、2本頼んだのに、4本持ってきたんだよ。

 あとから気が付いたんだけど、

 あのお兄さんに、千円くらい(チップということで)あげれば良かったなあ」

 

ピザ屋さんの店舗としては、商売繁盛だし、

頼む方も楽ができるけど、

やっぱり、配達する人は大変だなあ、と、思ったのでした。

うーん。