組織で働いている人なら、大なり小なりジレンマを抱えているのではないでしょうか。
組織の方針と、自分の考えが違う。
「私は本当はこうしたいのに…」
「こうした方がいいと思っているけど…」
そのとき、何を基準に行動したらいいのでしょうか。
私の場合は、「目の前の人を第一に」
と考えています。
教師にとっては「学習者」
親なら「子供」というところでしょうか。
クラスの担任をしていたとき、こんなことがありました。
学校の課外活動で江ノ島に行ったときのこと。
学校での打ち合わせでは、灯台のある場所まで登ることになっていました。
しかし・・・
私のクラスに「スニーカーで」という指示を聞いていなかった学生が。
ひとりの女子が、おしゃれをしてパンプスで来ました。
とても灯台まで登れる靴じゃない。
でも、彼女一人を置いて行く?
そりゃないよねー…
バスで現地に着くと、他のクラスは灯台を目指して歩き出す。
私のクラスは
「センセー。お腹すいたー!」
「海の近くでお弁当 食べたい!」
ということで、
私のクラスだけ予定変更。
海辺でのんびりお弁当を食べ、素足で海に入って遊びました。
残り時間は、近くの神社やお土産物屋を見たり。
結局、パンプス問題は関係なくなった!
翌週の担任会議では、
「学校で決めていたのに、勝手にスケジュールを変えていいのか」
と他の先生から非難が…
まあ、そう言われてもしかたがありません。
言いたいことはわかります。
でもですね、
パンプスの学生をバスに置いて、他のみんなで予定のコースを回っていたらどうなっていたでしょうか。
クラスの全員にこう思われてもしかたがありません。
「この先生は一人の学生を置きざりにしても、決められたとおりにするんだ。」
教師の一人に対する態度をクラスのみんなが見ているのです。
結果的には、みんなで楽しく過ごしたことで、とっても雰囲気のいいクラスに!
その後、修了するとき、
「あの日は楽しかった!」と言われたことが私には嬉しかった。
決まったことは守れなかったけど、この日はこれで良かったさー、と思うのでした。
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