事業をどうするか | 小細胞肺がんとともに生きる夫の記録

小細胞肺がんとともに生きる夫の記録

2023年6月19日小細胞肺がんⅣBと診断を受けた50代夫の治療を記録していくためにブログを始めました。
ブログ初心者ですがよろしくお願いします。

夫は規模は小さいけれど、自営業で個人事業主。

結婚後に開業しました。

 

夫が住んでいた昭和の古いマンションに私が引っ越してきて、

開業資金1500万円の借入金から新婚生活スタート。

若かったなぁ~、と言いたいところだけど、

1歳年上の夫とは私が27歳の時から付き合い始め、結婚したのは35歳。

それなりの年齢で負う借入額にしては大きいものでした。

 

ようやく事業が安定してきたのが、開業して10年後かな。

人手不足やコロナや、色々大変なこともありました。

 

夫の技術、クリエイティビティ、努力、緻密さ、、。

それらは代わる人がいないので、

夫が働けなくなったら廃業しようと思っていました。

 

5月14日

夫のもとで新卒から10年働き、夫を父親のように慕い、夫が唯一仕事を任せられた元従業員A君に連絡を取りました。

A君は奥さんの地元で開業しようと2年前に他県に引っ越して開業資金を貯めるために働きながら、開業準備をしているところ。夫とは連絡をちょくちょく取っていたようですが、最近体調が悪化してからは連絡してなかったようでした。

 

『夫はもう下半身が麻痺して歩行ができないので廃業する予定。

この跡地で独立する気はないよね?』

と聞くと、

『明日、会いに行っていいですか?』

と。

 

はるばる時間をかけて、翌日夫に会いに来てくれました。

『代わりをやらせてください』と。

 

その時まだ夫は話をできる状態だったので、感激し、

『治療中の休みの間は頼む。俺らと、A君の家族と。最強の組み合わせだ。若いアイデアと俺の考えと。

すごいことになるぞ。』

と夫は言って喜んでいました。

夫がもう仕事に復帰できないことを知っているA君は涙を流しながら、

『そうですね!そうですね!』と何度も言ってくれました。

 

そして、翌日勤務先に退職願を出してくれました。