画像中の説明は字が小さく読みにくいので

画像の下の書き起こしを読んで下さい!

ここは子宮の中。

赤ちゃんを誕生させるには卵ちゃんを気持ちよく受け止めるふわふわの綿が必要、

綿を集めるのはエストロゲンちゃんのお仕事

そのエストロゲンちゃんは卵巣の卵胞で作られるホルモンです。

エストロゲンが少なくなると、脳の司令塔「視床下部」が情報をキャッチ!

「エストロゲンを作れ!」と「下垂体」へ信号のボールを投げます。

 

※ボールは情報を伝達するホルモンです。

 青ボール「GnRH」性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)放出ホルモン

 

「視床下部」から来たボールをキャッチした「下垂体」は、「卵巣」へ「エストロゲンを作れ」とボールを投げます!

ボールを受け取った「卵巣」はエストロゲンを作り始めます。

 

※青ボール「GnRH」性腺刺激ホルモン放出ホルモン

  黄ボール「LH」黄体化ホルモン

  ピンクボール「FSH」卵胞刺激ホルモン

しかし、45~55才頃で卵巣の機能が低下してしまいます。

するとエストロゲンちゃんを出せなくなってしまいます。

この時期を「更年期」といいます。

「卵巣」がエストロゲンを分泌できないと

司令塔「視床下部」は、驚いてパニック大興奮!

それにつられて、「自律神経」「偏桃体」まで大興奮‼

自律神経が不要な興奮を起こすことで

「自律神経失調症」を引き起こします。

「自律神経」の仕事

血流・温度調節・発汗・心拍などコントロールする。

 

「自律神経」の異常興奮『自律神経失調症』の症状には

ホットフラッシュ・動悸・多汗・血流悪くなるなどがあります。

 

「視床下部」は「自律神経」の司令塔です。

偏桃体が不要な興奮を起こすと

心が不安定になりがちに…

視床下部のご近所さん「偏桃体」は情動と関係

「偏桃体」の不要な興奮は

イライラ・不安など

心のトラブルを引き起こす。

卵巣の機能低下からエストロゲンの濃度が下がり、視床下部を中心に脳の異常興奮を起こす。

これにより体に様々な身体的・精神的トラブルが起こってきます。

「更年期障害」のトラブルの多くが、この脳の異常興奮によるものです。

卵巣は、これまで充分頑張ってきて、そして、自然に機能が低下します。

卵巣の機能が落ちるのは自然の流れ、怖がらないで下さい。辛い時期にもゴールがあります。

そして、我慢しないで下さい。様々なトラブルの改善に漢方薬があります!

更年期障害に使われる漢方薬を紹介します。

「瘀血」は「おけつ」と読みます。

中医学では「更年期障害」は「血」と深く関係していると考えます。

中でも、血がうまく巡らない『瘀血』との関係は強いです。

なので、更年期障害に「瘀血」を改善する漢方薬が多く使われます。

 

自律神経失調症の関係からも血流が悪くなる「瘀血」が更年期障害で生じるのが分かります。

実際、更年期障害の患者さんの多くに「瘀血のサイン」が見られます。

そして、「瘀血」を改善することで楽になる患者さんが多くいます。

代表的な「瘀血」の漢方薬を紹介します!

「血虚」は「けっきょ」と読みます。

血の不足「血虚のサイン」を確認し「血虚」がある場合、血をきちんと補ってあげないといけません。

血を補うことで、「血虚」の関わる症状の改善だけでなく、卵巣へ十分栄養が届き機能の低下を穏やかにする事も出来ます。

また、血虚の改善は「瘀血」を起こりにくくすることにも繋がります。

「血虚」と「瘀血」両方ある人も多くいます。「血虚」を無視して「瘀血」だけ改善しようとするのは危険!

ガソリンが少ないのにエンジンを激しく回そうとしたら、あっという間にガソリンを消費し動かなくなってしまいます。

人間も同じ、「血虚」を改善せず「瘀血」を改善しようとすると「瘀血」の改善もうまくいかないどころか「疲れやすい」など「血虚」のサインがより強くでてしまいます。

代表的な「血虚」の漢方薬を紹介しています。

西洋医学の「肝」と東洋医学の「肝」は働きが違います!

※ブログの「肝の働き」を見てみて下さい。

更年期のイライラ、息苦しさは「気のめぐり」が関係していることも多いです。

気のめぐりを改善する「理気作用」のある漢方を使うことも多いです。

また、「肝」は気のめぐりを調節します。イライラなど情緒不安定が強い時は「肝気」のめぐりを良くする漢方薬を使います。

更年期障害は「自律神経失調症」とも関係していると話しましたが

中医学の肝は自律神経の調節機能も含みます。

代表的な「肝気」に働く漢方薬を紹介しています。

瘀血の改善、血虚の改善、肝気の改善、3つ全てに作用する漢方薬が「加味逍遙散」です。

更年期の場合「瘀血・血虚・気滞(気のめぐりが悪い)」が全てある人が多いです。

なので「加味逍遙散」は更年期障害に良く使われる漢方薬です。

 

「加味逍遙散」の「逍遥」とは「揺れ動く」という意味です。

感情面ではイライラ怒っていたかと思うと、不安で落ち込んでいる。

身体的にも、日によって症状がころころ変わるといった揺らぎがある時に使われる漢方薬です。

更年期には波のようにエストロゲンが低下するので症状にも揺らぎが生じます。

揺らぎの更年期障害「加味逍遙散」が合う人が多いです。

 

「訴えがいつも違うと、変な人だな前はこう言ってたのに!」「

「感情が日によって変わる面倒な人だな!」

 

更年期障害の時は、こんな風に思われてしまいがち

でも、これはホルモンの変化の波が原因の可能性があります。

「嫌な人だ!」

と決めてかからず。理解して広い心で受け止めてほしい。

 

また「イライラして、皆に腹が立つ!」「自分が情けなくて嫌になる。」と思ったら

深呼吸して「ちょっと待てよ!もしかしてホルモンの仕業か?皆も自分も悪くないのかも」

と思い直してみて下さい!

今回、代表的な漢方薬を紹介しましたが

漢方は証が合うと「更年期障害」の様々な症状を改善してくれます。

もしかして、と思ったら一人で悩まず、是非、漢方を扱っている病院や薬局など専門家に相談してみてください。

漢方を取り入れ、少しでも不快な思いなく更年期を過ごして貰えたらと思います。

症状を改善するのに、とても大切なこと!

それは「生活スタイルの改善」

「食事を見直す」「睡眠を十分にとる」「体を冷やさないようにする」

このようなことを心掛けることは、更年期の症状を楽にすることに繋がります。

『子育ての終了とともに生きがいを喪失してしまうことがより症状を重くすることも。生活の中に新しい楽しみを見つけることも大切です。』

趣味や生き甲斐ができると症状が軽くなるケースはあります。

 

長くなりましたが「からだの事」きちんと知ることが

改善には一番大切だと思います。

理解して自分がどうしたいかを考え「漢方薬試したい」と思ったら、その漢方薬のことを理解して服用して貰いたい。

そうすることにより、治療に対して信頼関係ができます。

そうして効果はぐんと上がります。

 

また、「からだの事」を知ると

「自分」「家族」「周りの人」のことが見えてきたりもします!

 

追伸

 

女性の月経周期

月の満ち欠けの周期のシンクロ

また生理の事を「月経」と呼ぶことから

月と女性の関係は深い

 

今日は月のイベント

皆既月食

まだ、なにか理解できなかった時代

美しい月が飲み込まれていく様子を見て

それは不吉と恐れられました。

暗闇に包まれた昔の人がこの世の終わりと思ってしまう気持ちも分かります。

しかし、恐れて隠れていても

月は時経つと美しい姿を現します。

 

そんな皆既月食と共に

「更年期障害」のブログを書いていると

「更年期障害」と「皆既月食」に

シンクロを感じました。