腎の働きを大きく4つにわけて紹介します。

まずは

1.「腎は精を蔵し、成長、発育、生殖を司る」

中医学で言う五臓『肝・心・脾・肺・腎』と

西洋医学の五臓『肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓』は違います !

西洋医学の五臓の考えと一緒にすると分からなくなります!

小さい頃から教わってきた

西洋医学の五臓は切り離して下さい。

腎の話をする前に『気』という漢方医学独特のモノについて、少し知ってもらう必要があります。

 

『気』とは

生きるのに必要な目には見えないエネルギー

ご飯を食べる、歩く、息をする。食べて栄養にしたり、出したり・・・

生きていく為に体がしている全てのことに『気』は必要です

 

気には大きく分けて2つ

 

「先天の気」は親から貰った生まれた時から持っている気

「後天の気」は肺から入る「清気(せいき)」と食べたり飲んだりして得られる「水穀(すいこく)の気」合わせたもの

 

「気」については実際見えないので、本当にあるのか?と思われる方もいるのでは?

でも、日頃、元気がなくて落ち込んで体調も崩しがちだったのに、嬉しいことがあったとたんやる気が出て体調も良くなってしまった。ということがあるのでは・・・見えなくても感じ取れているはず!

 

今もこうして、息を吸ったり、食べたりしている時もエネルギーである『気』が働いています。

生まれながらに持っている気『先天の気』は腎に蓄えられています。

 


食べたり飲んだり、吸ったりして得た『後天の気』は他の臓から腎へ運ばれ、そのうち特別なものは『腎精』といい『命門』で、親から貰った『先天の気』と結合して『腎陽』『腎陰』に変身します。

 

(精血同源:腎精が血に転化したり、血が腎精に転化します。西洋医学で見ると骨髄で血が作られます。東洋医学では骨は腎、腎と血は繋がっています。)

 

「腎陰」「腎陽」を分かりやすく言うと

「腎陰」は潤したり、冷却したりする働きがあります。

「腎陽」は温める。代謝・免疫などの働きを高めてくれます。

 

「腎陰」は「雨雲」

「腎陽」は「太陽」

 

とイメージしてください。

 

地球を見て見よう!

太陽のエネルギー

雨を降らす雲

どちらが欠けても生きていけない!


太陽も雨雲もバランスよくあるから私たちは生きていけます。

 

 

私たちの体の中の世界に「腎陽」「腎陰」がバランスよくあるので

『生まれ・成長し・発育』することができるのです。

 

当に

地球の「太陽」と「雨雲」と同じです。

出産と腎

生殖能力を持つ物質を「天癸」といいます。

特に男性の生殖機能は非常に「腎」と関わりが深いです。

※女性の子宮は「肝」との関わりの方が強いです。

 

その大切な『太陽・腎陽』と『雲・腎陰』を作り出し、バランスをとっているのが『腎』です。

 

腎の中に精を蓄えていて

腎精・腎陽・腎陰が成長、発育、生殖と深く関わっている。

 

「腎は精を蔵し、成長、発育、生殖を司る」

 

これが「中医学の腎の働き1」です。

最後に

腎の働き1「腎は精を蔵し、成長、発育、生殖を司る」 から見えてくる

腎精・腎陽・腎陰不足による体の変化

 

腎精は特に男性の生殖機能に影響を与えるので、精子の生産、射精がうまくいかない。

成長、発育に関わることから子供の発育不全。

腎の気を補う漢方で治療することもあります。

腎陽不足に多いのは「冷え」下半身に冷えが生じる場合は腎陽を補うことで改善するケースも多くあります。


血のめぐりの問題で冷えることもあります。発育不全も他の臓に問題がある場合も!

きちんと証(体の状態)を確認してトラブルが、どこの臓にあるのか気血水にあるのか見ないといけません!

 

 

以上

腎の働き

その1

「腎は精を蔵し、成長、発育、生殖を司る」


腎の働き4つのうち

今回の

「腎は精を蔵し、成長、発育、生殖を司る」が私自身一番難しいと思います。

でも一番大切なものと思ってます。