面白い物で、大人になると本当に味覚が変わる。
たとえば、名産地に住んでいたにも関わらず、子供のころには一切手をつけずに、あの生臭さに顔をしかめていた牡蠣。
それに、妙な匂いでスープや炒め物にほんの少しだけ入っているのがわかった地点で全く箸をつけられなくなってしまったセロリ。
育ってきた環境が違うから~好き嫌いはイナメナイ~夏がだめだったりセロリが好きだったりするのね~♪
・・・・・・山崎まさよしさんは確かに天才である。
でも、あたしは~夏よりもセロリが嫌いなの~
昔は、カラオケで歌いながらそう思ったものである。
しかし、どちらも、現在、大好物である
子供のころは、毒を避けるために、特に苦味(毒を含む物は、苦味がある場合が多いそうです)がある食べ物がとても苦手だったりするようだ。
野菜、中でもピーマン嫌いな子供が多いのは、やはりあの特有の苦さを、彼らは私たち大人よりもより鋭敏に感じ取っているのだと思う。
(ただ、最近のピーマンは、改良?されてか全然苦味がないと思うが。近頃の野菜はおいしいけれど、昔食べていたあの野性味と生命力あふれる味が消えてしまったのは、とても残念な気がする)
やはり、大人になると、味覚が変わるのである・・・ってか、鈍くなるのである?!
・・・ただ、未だ破れぬ強敵が居る。
すりおろし生姜(料理の隠し味なら問題ない)やガリ、らっきょう漬けなんかは、食べなくたってさしてどうということはない。
同じような薬効や香りを狙うなら、にんにくや玉ねぎを代用すればいい。
でも・・・・・・小松菜だけは・・・・・・だめだ
なんだ、あの噛んだ時に広がるえも言われぬ独特の味?
あれをお浸しで食べる人がいるなんて、考えられない。
「んじゃ、わざわざ買わなきゃいいじゃん」みたいな話になるのだが、あたしゃ、買ってない。
ただ、ご近所の農家さんが、大量にほぼ一日置きでくれたりする場合、もうどうして良いかわからない。
断ろうと試みるが、向こうはあくまでも好意だし、何も今更、あのおじいさんを悲しませることもなかろうと思って、にこやかにお礼を言いながら受け取ってしまう。
しかも相当、お耳が遠い。
ぜんぜん会話が成立しないほどなので、もうどうしようもない。
土付きなので、処理して茹でて、根の部分を落とし、一口サイズに切ったあと、軽く絞り、ラップで小分けにして冷凍する。
でも、冷凍庫が、小松菜にどんどん占拠されてゆくあの恐怖・・・毎年この時期、この上ない苦痛だ。
で、まあ、正直、もったいないしね。
な訳で、なんとかこれを美味しく食べようと工夫するしかない。
カレーうどんや煮そばの具にして、匂いを消してどうにか食べているけれど、一番イケてるのが、中華スープで作る、ワカメと小松菜と卵のごま油の香りのスープだ。
最後に落とすごま油の香りが、小松菜のあのいや~な匂いと味を完全に相殺してくれます。
で、今日、また新たな発見が。
干した帆立を戻して、小松菜と中華風に炒める、干し貝柱と小松菜の塩炒め。
いや~、帆立万歳!!!
中華、最高!!!
どうやら私の場合、小松菜は和食の調理法より中華の方が良いみたい・・・で、できるだけ素材の風味を完全に消しさるような感じのが笑←邪道。
同じように、この時期、ご近所からいただく大量の小松菜に頭を悩ませている方がいらしたら、試してみて下さい。
あ、干し貝柱がなければ、たぶん乾燥海老なんかでもイケると思います。
なるべく上等なのを使った方が、小松菜臭が消えると思います・・・・・・。