ねえ、あなた。
最近の東京の電車の複雑さと来たら・・・どうなの
私はいつもならJRを一番利用するんだけど、久しぶりに西武線を使ったの。
二駅くらい前の駅から来る友人と、駅のホームで待ち合わせ。
小春日和の素敵な秋空、ちょっと暑い位の東京の空。
るるるん♪今日は、映画を観に行くの~♪
…そうしたら、目の前で通過するわけ
しかも悪いことに、昨日なんて休日で、電車も空いてるわけ。
乗ってる友人と目が合っちゃってね・・・。
むこうも何かこう、今生の別れみたいな目をしてるのよね・・・。
999のメーテルと鉄郎の気持ちを、その時、瞬時に理解した。
♪SAYONARA~ SEET MEMORIES~ DON'T SAY GOODBYE~(私は戦士の銃が本気で欲しい人種です)
ちょっと先の駅で無事落ち合えたんだけど、路線図見てみたら何アレ?
七つもあんのよね。急行だの快速だの。
ねえ、バカなの?理解できない私たちがバカなの?
もっと解りやすいのにしてくれないだろうか。
こう、めちゃめちゃ早い→そこそこ早い→まあまあ→ぼちぼち止まる→かなり止まる→ほぼ止まる→全部止まるみたいな?
もしくは、いっそ1から全部番号振ったらどうか。
そんなわけで、久しぶりに、池袋で映画を観た。
前売りまで買って挑んでおいて、今の今まで引っ張ってしまった『スカイクロラ』。
その作品世界の奥深さから、いちいちマニアックに語られがちな押井守監督。
ルパン映画のオファーが来たときなんて、「ルパンは最初から居なかった」みたいな話を考えたら、企画が飛んでしまったと言う逸話を聞くと、あ~やっぱりマニアックだ~とは思うけど笑。
ただ、そういう理由から「自分には関係がない」とこの人の作品を観ないのであれば、やっぱり人生に於いての楽しみを、一つ損してるんじゃないかと思う。
乱暴な言い方をすれば、話が解らないなら、まるで絵画のような、完璧な構図からなる美しい画面が連なっている奇跡、それだけ鑑賞すれば良い←反対意見は受け付けません笑。
あとね、何か、シャイだなあって。
作品を見ると、特に恋愛に対してとにかくシャイでストイックであるのがわかり、胸が痛むほど。
なんて儚くも、美しい心・・・。
さて、『スカイクロラ』。
飛行機好きなら、まず絶対に観るべき笑
戦闘機、乗った気分になれる。
あんな凄い体感エンタテインメント、アミューズメントパークでもないんじゃないかな。
時にパイロットになり、時に鳥になり、普通に地上に暮らしていたら絶対に見られない景色が体感できる。
これだけで、上等なんじゃないかと思う単純な私。笑
でも、先に観た友人は、本気で酔ったらしい。
映画全体は、突き抜けるような青空が描かれているのに、心がずっと晴れない感じだった。
国家間の戦争がすでに企業に委託され、自分は直接関わりの無いところで繰り広げられるショーとしての戦争。
しかもそれは、人々が平和であるというのを維持して自覚を促すために仕掛けられた戦争であり、決して終わってはならない。
悲しいけれど、これは、私たちにとって、ただの現実だと捉えることもできる。
そこで戦う、大人にならないキルドレと呼ばれるパイロットたちの話。
それは、大人の見せかけの平和のために、犠牲になっている子どもたちの姿でもある。
死んでもまた生き返るキルドレの、繰り返される戦い。
出撃をして帰ってくると言う、彼らにとってはただの仕事であるがゆえの、危機感のない毎日。
明日死ぬかもしれないから、彼らはあえて大人になる必要がないと考えている。
押井監督は、現在の若者へのメッセージを込めたと語っていた。
(あ~私は若くはないけどね~ん)
それは、函南が最後に出撃する際に発するセリフに、明確に語られている。
「それでも・・・・・昨日と今日は違う。今日と明日もきっと違うだろう。いつも通る道でも違うところを踏んで歩くことができる。いつも通る道だからって、景色は同じじゃない」
つまり。
『昨日見た景色が、今日はまたちょっと違っているってだけじゃ、生きる理由にはならないのか』
それだけでは、いけないのか。それだけのことだから、いけないのか。
・・・たぶん、いけなく、ない。
人生を(無事になんとか)まっとうするための笑、方法と手段の一つであると思う。
恐れ多くも言わせていただければ、つか、もう、それしか無いと思う笑。
昨日と今日は、似ているようで、違う。
起きて朝ごはん食べて仕事行っていつもの奴でお昼、眠くなってでも仕事して、残業してうちへ帰って、テレビ観て少し笑ってお風呂入って寝る。
『でも、今日の空は、晴れていて、気持ちよかった』
その変化に気づいて、少しでも幸せだと感じられるか。
あとね~『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』を観た人には、ラストに感慨が。
それと、『AVALON』観といて良かったかな。
世界観が理解し易いと思う。
それから、これは忠告だけど、エンドロールの後にもストーリーが続いています。
おトイレ我慢できない人以外は、余韻と共に、絢香さんの唄声を楽しみましょう。
後半、草薙水素の顔が、どんどん素子に似てきた。
私はその気付きに泣いて、彼女が全然まばたきをしないのに気付いて、もう一度、泣いた。
押井さんの映画は、繰り返し観なければ絶対にわからない仕掛けが、お話にも画面にもいっぱいある。
結局、ティーチャーとか、どうやって水素が子供産んだのかとかは、明かされてないの。
まあ、原作読めってことかもしんないけど?
でもね、それを見つけようとするだけでも、退屈な人生は、退屈では無くなるの。
ありがとうございます
ここまで長いの読んでくださった方も、ありがとうございます