『虹いろ図書館のかいじゅう』は、本屋の新刊コーナーで見かけて「すてきだな~」とメモしていた本。
後日図書館で出会ったので迷わず借りました!
実は「虹いろ図書館シリーズ」の最終巻だったんですけどね
シリーズ本であったことは読み始めてから気が付いたんですが、1冊ずつ主人公が異なるので全く気になりません。
図書館が舞台というだけあって名作のエピソードが続々と出てくるのが楽しくって!
「ただの灰色の無機質な古ぼけた公立図書館」が、子どもたちにとってなくてはならない大切な場所であるということ。
そしてそれは、その図書館に《へびおとこ》こと《イヌガミさん》という司書さん(そしてその他のスタッフさん)がいるからこそ、心休まる場なのだということ。
温かな気持ちが身体をめぐっていく、そんなシリーズです。
この本を書かれている櫻井とりをさんは、市役所職員として図書館に10年お勤めした後、現在も公立図書館で非正規のスタッフとして働きながら執筆活動をされているそうです。
その経歴やシリーズ本の内容からも、公立図書館が市町村の直営から民間企業の委託契約になっていった図書館の歴史が垣間見えます…。
この本の装丁も、とーっても素敵!
エピソードのあれこれが登場する表紙は、読み終わった後に「これはあのエピソードの○○ね!」と見直したくなるはず
うちの中学校図書館にも入れたいけれど…主人公が小学生だから手に取ってもらえるかな…。
そんなことを悩みつつ、小学校高学年から大人まで、ぜひぜひ読んでほしいシリーズです