紅白歌合戦の水森かおりさんのドレスについて

昨年の紅白歌合戦にて水森かおりさんの衣装について、ブログやFacebookや皆様の声を見させていただきました。

私も当日はテレビを見ましたが、テレビ画面では繊細な部分までが見えず、とても残念でしたので制作の裏話をひとつ。

一番こだわった部分は、新潟県十日町の関芳さんにご尽力いただきました。

1000枚もの花びら1枚1枚に手染めしていくのですが、ニュアンスのある淡い黄色の生地がなかったため先ず500mの白い生地を淡いクリームに染め、小から大まで30段階の大きさの花びらにカットし、その後、手染めで緑色のグラデーションをつけているので、全ての完成を待つとその分縫い上げ作業が遅れるため、染め上がった順に毎日新潟から送ってもらい、1枚ずつ縫い上げるという流れ作業をおこないました。


（ドレスの上半身）

今回はドレスの後ろのトレーン部分を持ち上げて、孔雀の羽が広がるように見せる工夫をしましたが、そのように見えていれば嬉しいです。

また、ヘッドアクセサリと胸飾りについては、全体のバランスを見た上でスタッフが全て手作業で大晦日当日ギリギリまでかけ、作成したものです。



（ラインストーンが散りばめられた胸飾り）

取材時に「もし来年も頼まれたらやりますか」とか「次はもっとすごいのを考えているのか」と聞かれますが、多くの皆様が是非次も見たいとか楽しみにしていると思われているのなら期待に応えたいとお返事しています。
けれど前回も今回も依頼が来てから18日間で今回のようなドレスを仕上げるというのは至難の業なので、せめてあと１ヶ月は作製期間がほしいというのが本音です。桂ファンの方々に、紅白歌合戦を観る楽しみが増えましたと言ってくださることが励みになっています。


1月28日放送のNHK総合「歌謡コンサート」の番組冒頭にて、2013年の紅白歌合戦の感動を再現するそうなので、見逃された方はぜひご覧ください。

【 番組名 】 NHK総合「歌謡コンサート」
【 放　送 】 2014年1月28日（火）　午後8時～8時43分