パリコレ2011 レポート④
今回パリコレについて書いたところ、
非常にたくさんのアクセス数をいただきました。
残念なことに、パリコレの報道がサッカーの日本チーム優勝の
報道とぶつかってTVも新聞も少ししか出なかったので、
がっかりしていました。
でも皆さんがパリコレにこんなに関心を
持っていただいていることを知り大変うれしく、
今月23日の両国国技館のグランドコレクション に向けて
勇気がわいてきました。
たくさん感想を頂いた中で、一番多かったのは私のドレスについてでした。
いつもコレクションのテーマにあわせて私自身の衣装もつくるのですが、
今回はいつものスーツアンサンブルスタイルではなく、
パリコレのテーマにあわせて
きものドレスにしたので新鮮に感じられたようです。
このきものドレスは、実は35年前帝国劇場でショーを行ったときに
友禅作家の方に画いてもらったのとおなじ熨斗目(のしめ)模様なのです。
35年前はたもとをつけないAラインのドレスでしたが、
今回は長いたもとをつけてみました。
私は肥っているので少しでも細く見せるために黒地にし、
桜を肩から裾(すそ)にかけて縦に流すようにしました。
ちょうど今回のパリコレステージのシンボルとなった鳥居の朱色と
ハーモナイズしていたと思います。
その鳥居はフラワーデザインのリッシュロゼ有吉ひとみさん
率いる
56名のフラワーチームの力作です。
今回ショーの演出家より京都がテーマなので鳥居を― と
オファーがあった時、有吉さんは神社庁から
『ファッションの神様の通り口という思いで作りなさい』と
アドバイスをもらったそうです。
『スタッフ全員で心を一つにして作り込みました。』とのこと、
さらに本物に近づけるため検討に検討を重ね、
一級建築士の福原寛之さんに依頼し、図面から起こしたそうです。
日本のしだれ桜の美を体感してもらうために
鳥居の両側に流れるように…とバランスを見ながら
アシンメトリーに配置するなど見事な出来栄えでした。
リッシュロゼ有吉ひとみさんはじめフラワースタッフの皆さん、
桜を作って下さったオートクチュールメティエール
協会の皆さん、
ご協力ありがとうございました