後悔~自分勝手な恋の果て~ | 三歩歩いて思い出す

後悔~自分勝手な恋の果て~

歩く事に疲れたなら、ほらそこのベンチに座ってごらん。
もう一人の僕の声が聞こえて、そっと腰かけた。


ため息一つ重たい空気に溶かして
今にも泣き出しそうな雲を眺めては、
僕の心と類似してる気がしてうつむいた、
慌てて雲の切れ間に差し込む一筋の光を探しては、
どこまでも続く灰色の雲にまた、ため息する

あれはつい一時間まえの事、数ヶ月ぶりに見た君
嬉しくて恋しくて、駆け寄ろうと踏み出した
君が笑いかける視線の先に楽しげな女の子一人、
指を絡め歩く姿に、足を止めて来た道を引き返した


同じ道の上、ずっと一緒に歩いてたハズだった、
何気ない事で少しずつ離れていって
気が付けはつないだ手さえ離して、
バランスを崩した積み木のように
あっという間にいなくなった


どんな喚(わめ)いても嘆(なげ)いても、
この恋の終幕を引いたのは自分なのに
君がいれば暗闇の迷路だって、目を閉じて歩けたのに。
今、僕は迷子になって心の闇にのまれてく
気が付けは求めて喚いて、居なくて嘆いて、探して迷って
見つけては見失っていつだって空回りして生きてる。


雲が赤く染まる頃、僕は再び歩き出す
寂しさを紛らわすように右手には携帯を握り締めて
街に流れる思い出の曲は、僕の心を締め付けて
君とよく来たあのお店のあの席にはカップルが座り
この孤独感を増していく


大橋の真ん中に立ち、水面に浮かぶ街の灯りを眺め、
がら空きの高速を走るように
ゆっくり激しくスピード上げて、
もう僕の隣にいない君にまた惹かれてく、
なんで?どうして?君はもう人のものなのに…