【stone】 | 言霊

【stone】



君が僕にくれた
その小さな変哲もない石を
僕は今日も右のポケットにいれて
歩いているよ


口笛を吹きながら
もうどれだけの町を訪れただろう


またどこかで
君に会えるような気がしたんだ


いろんな人に出会ったよ
結婚もした 別れたけどね
まあ それも昔の事さ


君が忘れられないんだ
僕はこの町に来たとき
なんとなく君の空気を感じた
会えそうな気がしたんだ
もちろんただの勘だけどね


どうだろう
そろそろ姿をあらわしてはくれないか
僕は歩きつかれたよ
君を忘れられなくて
君に会いたくて
ただそれだけで旅をしてきたような気がするよ


君はそんな僕を
どこかから見ているんだろう?
僕の好きな優しいほほえみを
遠くから投げかけてくれてるんじゃないのかい?


気が向くままに歩いてきたさ
みんな温かいんだ
ときどき怒鳴られた事もあるけれど
それは僕が悪かったのさ


ねえ
僕はまたいつものように
この町ともお別れをしようと思うんだ
いつまで君をまてばいいか分からなくてね


また新しい場所に
君を探しに行くよ
ほら お月様もあんなに明るくして
僕の行く先を照らしてくれてる
今度はあの大きな星の下に行こうかな


僕は今幸せだよ
生きてることがとても楽しいんだ・・・・・
でも君には会えなくて
この石も捨てられないままだ




・・・・・・あれ?君・・・かい?




君なんだね。やっと会えた やっと会えたよ
やっぱりこの町にいたのかい?
僕の勘もまんざらじゃないな


ああ もう僕は歩かなくてもいいんだね
楽しかったよ とても楽しかった


でもこれからは
君とあの星の上でのんびり
温かかった人たちを見守りながら
口笛でも吹いて暮らそう


手をつないでもいいかい 一緒に行こう 
ねぇ口笛吹けるかい
あはは違うよ こう口をとがらせてね
そうそう 僕より綺麗な口笛が吹けるようになるよ
さあ 行こうか二人の場所に


石はここに置いていくよ
僕と君がやっと出会えた記念にね
いや もう必要ないんだ 君がいるから


またいつかきっと
あの石の新しい物語が始まるだろう
僕と君のように幸せになれる物語だよ



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このストーリーはこのCDの


アーティスト: Akeboshi
タイトル: STONED TOWN
一曲目「1.wind」という曲を聴いて浮かんできたものです。

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