バレエ(踊り)をされている50歳代の女性の方ですが、左側股関節の安定と力感が乏しく、プリマが心地良くできなくて不安定だと言います。
 その直接的な原因は大腿骨を外旋する働きをする筋肉の一つ、大腿方形筋の働きが悪いことです。
 

 大腿方形筋は手首を内側に捻る方形回内筋と連動関係にありますが、左側の方形回内筋も働きが悪い状態で、その働きを回復させるように操作しますと大腿方形筋の働きも良くなり、プリマが安定してできるようになります。

 


 
 「どうして方形回内筋の働きが悪くなったのか?」が解ると根本的な対策ができます。
 前腕→上腕→腋窩(脇の下)と観察していきますと、腋窩のところで上腕二頭筋(短頭)がゆるんでいてタルタルな状態でした。そして脇を絞って上腕を体幹に引き寄せる動作が上手くできませんでした。そしてその原因は大胸筋肋骨部(腹部)線維が損傷状態になっていて収縮できないからでした。
 
 「ここが損傷しているようですが、過去に何かありましたか?」と尋ねますと、乳がん検査で細胞を採取するために乳房脇から太い注射針を刺したことがあると仰いました。……結局、それが根本原因でした。
 注射針を刺したところは今でも圧痛がありました。大胸筋の損傷部位が回復していないのです。
 ピップエレキバンの「80」を損傷節に貼りました。しばらく貼り続けることで損傷部位が少しずつ回復していくこと促しました。
 
〇今、左肩~腕にかけて力が入らなかったり、違和感を感じたり、腕が上がらなかったりする症状が続出しています。
 それはワクチン注射による三角筋の損傷によるものです。筋肉に注射針をブスッと刺すことは丁寧に行わなければ、筋線維を傷めます。