徒然なるままに | ゆめたか大家の情報紹介と編集後記

ゆめたか大家の情報紹介と編集後記

住宅ローンで10連敗した我が家ですが、融資を受けて築古木造物件買い進めて、10年で富裕層と呼ばれるまでになりました。私の「今までの道のり」と「10周年記念出版」は以下です。(訪問者プレゼントもあります)http://bit.ly/yumetaka-history

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■徒然なるままに1
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「損益計算書」は英語では

PL(profit loss statement)ですが

profitは「利益」で

lossは「損失」ですので

英語の語順をそのまま反映させて日本語にするなら

「益損計算書」のはずです。


しかしPLは「損益計算書」と翻訳されました。

これはどうしてなのでしょうか。


私はこれには日本の文化が関係していると思います。


平家物語は

「平家にあらずんば人にあらず」

という平家の繁栄を描いた物語ですが

冒頭は

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり

 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす。」

となっていて

negativeな始まりになっています。


つまり日本には

「negative first」

という文化があると思うのです。


だからPLも

「益(profit)損(loss)計算書」ではなく

「損(loss)益(profit)計算書」として

lossというnegativeな単語が最初に来るように

翻訳されたのだと思います。


ところで

チャールズ・ダーウィンの「種の起源」においては

「natural selection」

という言葉が使われています。

これは直訳すれば「自然選択」です。


氷河期で寒い時期は

寒さに強い個体が「自然」によって「選択」され

自分の遺伝子を後世に残す事ができるというのが

「自然選択」の理論です。


しかし日本人は

「natural selection」を

「自然選択」ではなく

「自然淘汰」と翻訳しました。


寒さに強い個体が

「自然」によって「選択」されるという事は

寒さに弱い個体が

「自然」によって「淘汰」されるという事と

結果的には同じなのですが

日本人は滅びゆくようなnegativeな事が

どういう訳か好きなため

「natural selection」を

「自然選択」ではなく

「自然淘汰」と翻訳したのだと思います。


このように

日本人は「negative」な事が好きで

しかも平家物語の冒頭(first)のように

「negative first」でなくては気が済まず

このためPL(profit loss)も

「益損計算書」ではなく

「損益計算書」と翻訳して

「損(loss)」という「negative」な語を

最初(first)に持って来ないと

気が済まなかったのだと思います。


日本人の「negative好き」が

どうしてなのか、私にはわかりません。


しかし

「negative first」

という文化は現在も受け継がれていて

特にマスコミの報道の際には

これが顕著に現れているように思います。

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■徒然なるままに2
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「貸借対照表」も、用語として変だと思います。


そもそも複式簿記では

「借方」は左で、「貸方」は右と決まっています。


複式簿記において

「借」は左、「貸」は右と決まっているのに

ここから出来上がった表は

「貸借対照表」と呼ばれ

「貸」が左、「借」が右にあるのです。


これがどうしてなのか

私にはわからないのですが

こういった不一致が

日本語で簿記を勉強する際の

混乱の一因になっていると思います。


ちなみにバランスシート(貸借対照表)は

中国語では「資産負債表」と翻訳され

バランスシートでは

左に資産、右に負債を書きますので

表の順番と表の名前の語順が一致していますので

これなら初学の人でも混乱がないと思います。

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■徒然なるままに3
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CF(キャッシュ・フロー)は

現金(キャッシュ)の動き(フロー)を表す

という原理原則があります。


ところが

「簡易CF」というものがあり

「簡易CF=PL+減価償却費」

とされています。


しかし減価償却費は現金の動きを伴いませんので

「簡易CF」というものは

「CF(キャッシュ・フロー)は

 現金(キャッシュ)の動き(フロー)を表す。」

という原理原則に反しています。


私が調べた限りでは

日本でもアメリカでも

会計学用語集に

「簡易キャッシュフロー」という用語はなく

AIに質問してみたら

「簡易キャッシュフローという用語は

 一般的に使用されている表現であり

 会計用語として

 正式に定義されているわけではありません。」

という答えでした。


簡易CFは返済可能額を表しますので

正式な会計学用語でなくても

金融機関の人がこれを気にするのは当然です。


しかし税理士や公認会計士のような士業の方が

「CF(キャッシュ・フロー)は

 現金(キャッシュ)の動き(フロー)を表す。」

という原理原則を逸脱して

会計学用語集に載っていない

「簡易キャッシュフロー」という言葉を使うのは

どうかなと思います。


さらに小規模企業共済を運営する

中小機構のページにおいて

「簡易キャッシュフローは

「経常利益+減価償却費-法人税等

+運転資金増減額-設備投資見込額

+資産売却収入+その他収入・支出」

 として計算します。」

と書かれています。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/9t6881


つまり「簡易キャッシュフロー」という言葉は

式の内容もバラバラなので

これでは話にならないと思うのです。


「簡易キャッシュフロー」に近い用語で有名なのは

EBITDAだと思います。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/10t6882


EBITDAは定義もしっかりしていますので

士業の方はこのような用語を使うべきだと思います。


ちなみにEBITDAは

税引前利益+特別損益+支払利息+減価償却費

ですので

特別損益がゼロで支払い利息もゼロなら

EBITDA=税引前利益(PL)+減価償却費

となり

簡易キャッシュフロー=PL+減価償却費

と同じになります。

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■徒然なるままに4
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不動産の投資指標を解説するサイトを検索すると

いくつかヒットするのですが

ほぼ全てに間違いが含まれています。


私の知る限りでは

米国不動産経営管理士(CPM)

を勉強していない人が書いた

不動産の投資指標に関する説明は

100%の確率で間違いが含まれています。


以下のサイトは

米国不動産経営管理士(CPM)

を持っている人が作成したものですが

・CCR(Cash on Cash Return)=ROE

・CCR=利益÷自己資金

と書かれており

CFとPLの区別が付いていません。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/11t6882


だから

米国不動産経営管理士(CPM)

を持っている人が作成した説明でも

安心はできないのです。

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■徒然なるままに まとめ
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日本においては

PLを「損益計算書」として

利益(profit)と損失(loss)の

語順を逆にして翻訳されており

またBSは「貸借対照表」として

「借方」と「貸方」の

左右を逆にして翻訳されており

学習に際して余計な障壁が作り出されています。


「簡易キャッシュフロー」のような

原理原則を逸脱した

正式な会計学用語にない用語を

公認会計士や税理士の人が平気で使い

「簡易キャッシュフロー」の計算式もまちまちで

米国不動産経営管理士(CPM)を持っている人でも

CFとPLの区別や

CCRとROEの区別が付いていない事があります。


「金持ち父さん貧乏父さん」の著者である

ロバートキヨサキさんは

右側のクワドラントとして

B(ビジネスオーナー)

I(インベスター)

を挙げましたが

簿記や会計の勉強をするのに障壁があり

投資指標を正しく理解している人が少ない現況では

B(ビジネスオーナー)

から

I(インベスター)

になるのは

日本では極めて難しいと思います。


そして私の知る限りでは

不動産の投資指標をきちんと説明したものは

「不動産投資の財務三表解説2」(Kindle本)

 実践応用編

の後半部分だけだと思います。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/12t6882

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■おわりに
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最後までお読み頂きありがとうございました。

不動産関係は派手な情報が多いですが

私は初心者目線を

大切にして行きたいと思っています。

ご質問・ご感想をいただけましたら幸いです。

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男もすなる不動産投資といふものを

女もしてみむとてするなり

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