民放の社名はどのようにつけたのだろうか。民間放送とは原則県域放送なので、会社名には県名や県庁所在地、地域名をつけることが多いが、そればかりではなく別のつけ方をしている。
社名だけでは地域が不明な会社が結構ある。今回は、東西南北の方角をつけて社名にしているものをとりあげてみたい。
まず北日本放送。富山県の局で、日テレ系列である。昔は富山も北日本に入っていたのか。ただし現在北日本といえば、「北日本の日本海側は雪」と天気予報に出てくるように東北地方のことをいい、範囲を広げても新潟までが含まれる程度だと思う。北日本放送ができた60年ほど前は、雪が多く北日本らしい雰囲気であったからだろうか。
次に南日本放送だが、これは鹿児島県にあり素直に納得できる。
東日本放送は宮城県にあるテレ朝系列局だ。東といっても広大な土地なので、東といえば宮城と結びつくのかどうか。即座には難しいところだ。
西日本放送とは香川県にあり、日テレ系列局である。
西がつく局には、フジテレビ系で福岡のテレビ西日本があり、西日本放送と限りなく。香川と福岡、どちらがより西日本なんだろうー。
東西南北が社名にある放送局は、調べた限りではこんなところである。
社名を聞いて大体の方角が日本のどのあたりにあるにか、業界以外の人には難しいだろう。
これは民放それぞれの社の設立の時期に大差があることが影響しているかも知れない。全部一斉にできたのなら日本地図をみて南北などのバランスを考えて社名をつけるだろうが、順次できたいったので、大局を見ることができなかったので、ばらつきが出たと思う。
ところで地元紙のコラムにJR東日本が主要駅の三文字記号導入について感心しない、覚えられないと嘆いているのを見た。確かに東京TYO、神田KNDは分かりやすいが、とくに武蔵小杉MKGは、地方のものには難しい。
しかし今話題にした民放の数は、日本民間放送加盟社をみると205ある。これらには3文字のコールサインが与えられている。民放や広告会社の人は、これをほとんど覚えているという。この業界人は、新聞人とは違い、主要駅の三文字などはお手のもの、いとも簡単に覚えるだろう。
最後に、次のコールサインはどこの民放会社のものですか。
KNB、MBC、KHB、RNC、TNC
(答え:文章に出てくる順番となっています)