戦争は信義の食い違いによる避けられない対立から生じるものではありません。

それぞれの国の位置によって決まる利害の駆け引きと損得で必然的に対立は起き

さらに人々の野心が働いた時に殺戮は起きるのです。

 

 

第一次世界大戦の原因としてはオーストリア皇太子夫妻が殺害されたサラエボ事件を切っ掛けにして帝国主義国の全面的対立となった。

つまりオーストリアとセルビアの対立が発火点である局所的紛争で収めるところを

拡大する背景があり、それを煽った人物がいたようです。

わたしはそれ以上にドイツ帝国を崩壊させて、さらに国力を漸減させる意図が当時から働いていると見做しています。

(それは現在も続いていると思われる)

 

その大戦の結果ドイツは思いがけない敗戦となり、ベルサイユ条約はさらにドイツを追い込み崩壊させられるはずだった。

ところがドイツは奇跡的な復活を遂げて、失った旧領の返還と離れ離れになっている

ドイツ人を救い出すための交渉をポーランドと行った。

ポーランドにとって無理な話でもなかったところ、それを拒否することを勧めたのは

アメリカとイギリス。

強気に出たポーランドは梯子を外されてドイツとソ連に国家解体されることになる。

ドイツとの戦争をさけようとしたチェンバレンから首相はチャーチルとなり

再びチャーチルによるドイツとイギリスの戦争が始まる(第二次世界大戦)。

欧州の戦争に参戦したくなかったアメリカ国民と、アメリカとの開戦を避けていたドイツの意志に反して、アメリカも再び大陸との戦争に加担することに。

 

ということで、欧州戦争とアメリカの絡みはこんな概要でしょうか。

ここでは日本が巻き込まれる事々については除きましたけれど

日独を破滅させるどこかの意志による戦争は避けられないという

状況は長く続いているようです。

 

 

1939年9月のドイツ軍によるポーランド侵攻から戦争が始まりました。

1942年段階ではまだ敗戦の予感はなくドイツ軍の侵攻は続いていましたけれど

その状況下での貴重な演奏の録音です。

ベルリンは1945年5月にソ連赤軍によって蹂躙されましたけれど

42年当時はまだ穏やかであったでしょう。

 

わたしはこの演奏のCDを所有しているので全楽章の演奏を聴いています。

本質的に緊張感がある第一楽章にさらに加わる悲壮感と

一段と強い緊張感は異常なほどで、わたしは胃を締め付けられる思いがしましたが

今回はyoutubeからの転載なので

歓喜へと昇華する最終楽章のみとなります。

合わせて、戦後のフルトヴェングラー最晩年の全曲演奏を貼っておきますので

どうぞ聴き比べて下さいませ。

 

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートヴェン作曲 交響曲第九番ニ短調第四楽章(1824)

 

ヴィルフェルム・フルトヴェングラー指揮

(ドイツ帝国:1886~ドイツ連邦共和国:1954)

 

ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

 

 

 

 

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フルトヴェングラー指揮 

 

エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)

エルザ・カヴェルティ(アルト)

エルンスト・ヘフリガー(テノール)

オットー・エーデルマン(バス) 

ルツェルン音楽祭合唱団 

フィルハーモニア管弦楽団