「ドドンコ、ドドンコ、鬼が来た！」では、
三つ子を生んでしまい、屋敷を逃げ出し山奥で死んでしまう、侍の妻・小夜という役と、その娘の三つ子のひとり・白妙という役を演じさせていただきました。
小夜。
籠に乗って登場してくるという冒頭シーンがあるのですが。
江戸時代の人の乗り物、えぐい！！！
籠は・・・・めちゃめちゃ揺れるのです！
ぐわんぐわんです。
本編中どのシーンよりも、籠に乗っているときがいちばん緊張しました（揺れが怖くて）。
小夜は、登場3分ほどで命を落としてしまうのですが、そこから、
40秒ほどの超早替えで、神子になり登場。
３つ子です。
そもそも他人であり、しかも個性と主張の強い女優が3人集まり、3つ子の役を！
しかも桜の樹の上から下りられないという設定！
難しかったですね・・・
ファンタジー要素とリアリティの間に悩みつつ、もがきつつ、3人での共通認識を取るということに、取り組み続けました・・・。
正直混乱した時も、させた時もあったと思うけれども、諦めなくて良かったなあ。
花園に入ってセットが出来てからは、その場所の力が加わって、新しい景色がたくさん見えたし、地上で演じている人たちが愛おしく思えて、それがそのまま神子が里を愛する気持ちに繋がっていったように思います。
神子ズ。ラブだよ。
この写真に対する表情の作り方ひとつとっても、なんと個性的な3人組。
ちなみに、10年後の神子ズ、という遊びが流行りまして、
楽屋での10年後の神子ズ。
まさかの作家先生自ら、神子になる！
木の上での１０年後の神子ズ！
10年後は世の中を知って、パンク野郎になっているみたいです。
愉快な先輩方に愛され、お客様に愛され、幸せ神子ズでしたー！
母と子を同時に演じると言うのも稀有なことで、
神子も最後には地上に降りて、新しい存在として生まれなおす、
輪廻転生し、繰り返していく命の営みのことを、担うような気持でした。
素敵な役との出会いに、この度も感謝です。