ラッキーと思った瞬間ブログネタ:ラッキーと思った瞬間 参加中



「おい ○○、どうした?顔がにやけてるぞ…」

「え…」

○○は 高杉に言われハッとして 顔を擦る。

ここが お座敷だと 言うのに ついやってしまった。

「何か ええことでも あったんどすか?」

古高が フッと 微小して 首をかしげている

「え…と はい。でも、たいした事では ないんです」
○○は はにかみながら 2人に酌をした。

「ふ…ん。○○が 座敷の時に オレの事考えてるのは いい 傾向だ」

顎に手をやり 不適な笑いをする 高杉さん。

「本人目の前にして 思いだし笑い なんて せえへんやろ なぁ ○○はん」

ちょっと面白く無さそうな 自信過剰気味な 発言に古高さんは ○○に 同意を求めた。

○○は 苦笑いを しながら、残念ですけど 高杉さんじゃないですと 素直に話す

これが 他の遊女なら 話を合わすのだが 違うのが○○らしい。

高杉と古高は ○○をみながら また 苦笑した。

「たいした 事では ない ○○がにやける事とは 何だ?」

高杉が ○○の肩を抱き締めて 顔を覗きこむ。

「か、 顔が近いですよ 高杉さん」

慌てる○○に面白がる高杉 を 古高が 止める。

「高杉はん、 初な ○○はんや 困ってますよって」

しかし 反対から 古高は ○○を 腰へ手を回して 高杉から 解放したかと 思いきや ○○の髪をなでながら、色気を秘めた笑みを送っている

かぁぁと耳まで赤くなる ○○は 可愛らしくて やめられない。

「古高殿…俺以上だろそれは」

呆れて 嘆息する高杉だ。

顔をゆでダコのようにして ○○は降参した。

「言います 言いますから」
○○は 2人の手の届かない 範囲に 距離を置いている 遊女には 見られない反応だ。

新鮮だと 2人はますます 口元が緩む

それがわからない○○は 遊ばれていると 思い ちょっと拗ねながら…でも俯いて

「最近 ラッキーだなって…」

「らぁっきぃ?らっきょうの訛り言葉やろか?」

古高が 問うてきた。

「…っ。 え…と、多分らっきょうは日本中らっきょうかと思います。じゃなくて、最近ツイてるんですよ 私」

らっきょうと間違われて○○は慌てて 言い直した。

「ほう どんな風にだ?」
杯を空けた高杉に 近より 酒を注ぐ。

「私が 置き屋に帰った途端 雨が降ってきて 濡れずにすんだり、 お使い頼まれて 行くと、お店の方にオマケしていただいたり、あ…今朝は 水撒きできれいに円が描けたんです!」

初めて綺麗に撒けたと喜ぶ ○○を 尻目に 高杉と古高は 微妙な顔を見合わせていた。

「○○はん…」

古高が ○○の頬を撫でる。

「あ、古高さん?どうしました?」

なんとも言えない 表情の古高に きょとんとと○○はしている。

「ふぅっ」
大きな 息を吐く高杉に びっくりして 振り向くと。

「○○は その ままで いい」

高杉が 切ない笑みを浮かべる。

「え…?」

「そうや。そのまま 変わらんといて おくれやす。わてらの為にも…」

ぽんぽんと 優しく 頭を撫でて古高は 言った。

変わらざるをえなかった 時代の流れの中で…

そんな 誰もが 今の○○のような純粋な 心を 捨てざるを得なかった者には、彼女を眩しく思うだろう 故に 奇跡だと 2人は思う。

「わてらは ツイとりますなぁ 高杉はん」
「そうだな」
純粋な○○に出会えたことを…

高杉は 三味線を手にする。

「○○、一つ舞ってくれ」

2人の会話に ついていけなかった ○○は 遅れて返事をして 扇を持った。


おしまい。

私は テレビを頂きました

ラッキー\(^o^)/