リオ五輪男子代表

サッカー男子

8月4,7,10,13,17,20日
日本代表試合日程(日本時間)8月5日vsナイジェリア 8日vsコロンビア 11日vsスウェーデン

リオ五輪男子代表

U‐23世代の世界一を決める戦い

五輪において、男子サッカーは特殊な競技だ。
ほとんどのスポーツは五輪こそが最高峰の舞台となっている。
メダルを勝ち取るために、国家とスポーツ団体が最高の準備をして、最高の選手を送り込むのが当たり前だ。しかし、サッカーに関していえば、そうではない。最大の特徴が、23歳以下という年齢制限が設けられていること。そのため、五輪は若手選手にとっての登竜門的な位置づけになっている。

ネイマール

男子サッカーの独自ルールがオーバーエイジだ。原則的には23歳以下の選手のチームで構成されるが、24歳以上の選手を3名まで加えることができる。オーバーエイジにどんな選手を起用するかは、五輪の大きな注目ポイントだ。
今大会、優勝候補の筆頭とされるのが開催国のブラジルだ。
だが、五輪には不思議なジンクスがある。それが、なぜかブラジルが優勝できない。というものだ。ワールドカップで最多5回の優勝を誇る、自他ともに認める世界一のサッカー王国でありながら、五輪での優勝は一度もない。
4年前のロンドン大会はフッキ、マルセロ、チアゴ・シルバとA代表の主力3人を呼んで本気で優勝を狙ったものの、惜しくも準優勝に終わった。
自国開催となるリオ大会こそが何が何でも優勝を狙う。その切り札となるのが、オーバーエイジ枠で参戦することになったネイマールだ。世界最強クラブのバルセロナで、メッシ、スアレスと共にMSNトリオを結成するネイマールの魅力は、華麗なドリブルとシュートの決定力の高さだ。
自国開催の五輪ということで、ネイマールのモチベーションは非常に高い。世界的スーパースターが実力を発揮できれば、ブラジルが長年追い求めた金メダルが手に入るだろう。
ブラジルに並ぶ優勝候補と目されるのが、同じ南米大陸のアルゼンチンだ。2004年のアテネ、08年の北京と2大会連続で優勝するなど、五輪での実績はブラジルを大きくリードする。
最大の強みは、強力なアタッカー陣だ。セリエA王者ユベントスで活躍するバウロ・ディバラ、長友佑都のチームメイトでもあるインテルのマウロ・イカルディなど、優秀なFWが何人も名を連ねる。やや不安があるGK,DFはオーバーエイジ枠で補強するところも抜かりがない。攻守にバランスの取れたチームで3回目の金メダルを目指す。
前回王者のメキシコも優勝候補に挙げられる。ロンドン大会では決勝でブラジルに2-1で勝利し、ブラジルの金メダルの夢を打ち砕いた。北中米予選では5戦5勝、11得点という圧倒的な強さで優勝。
メキシコの特徴が攻撃陣と守備時に選手の並びが変わる可変システムだ。相手ボールの時はDFの人数を増やしてしっかり守りを固めて、自分たちのボールになったらパスをつなぎやすいようにポジションを素早く変更する。11人が連動するオートマチックなサッカーは必見だ。
4年のワールドカップを制した現世界王者のドイツも虎視眈々と優勝を狙っている。世界屈指のレベルを誇るブンデスリーガーでレギュラーとして活躍している選手が何人もいるなどタレントの質・量ともに豊富だ。ドイツ
守備の要として絶大な存在感を放つマティアス・ギンダー、天才ドリブラーのユリアン・ドラクスラー、長短織り交ぜたパスでチームを操る司令塔のヨハネス・ガイスなど注目選手は数えきれない。
2年前のブラジルワールドカップ。ドイツは開催国ブラジルに準々決勝で7-0で勝利。世界中に衝撃を与えたが、未来のドイツ代表が再びブラジルの血で大暴れするかもしれない。

日本は前回大会4位勢いに乗ればメダルも

リオ五輪男子代表

6大会連続10回目の出場を果たした日本は、苦戦が予想されたアジア予選を見事優勝。アジアで3チームに与えられる出場枠を勝ち取った。下馬評を覆して優勝できたのは、手倉森誠監督のマネジメントによるところが大きい。全選手にチャンスを与えて、試合ごとにスターティングメンバーを入れ替えた。チーム内には健全な競争意識が生まれ、試合を重ねるごとに一体感が増していった。延長戦の末に韓国に3-2で競り勝った。
手倉森監督がキーワードとして挙げているのが柔軟性と割り切りだ。自分たちのサッカーにこだわるのではなく、対戦相手によってシステムを変える柔軟性と、理想を追いながら結果の為に泥臭くプレーする割り切りは、手倉森ジャパンの最大の特徴である。
各上の相手との戦いとなる五輪でも、そのスタイルは変わらないだろう。4年前のロンドン大会では、予選時はボールをつなぐスタイルだったが、本番ではカウンターサッカーに方針転換。それが68年の銅メダルに次ぐ、4位という上場の結果につながった。
五輪出場チームの中で日本の実力は上位に位置するとは考えにくい。だが、4年前のロンドン大会でも同様だったことを考えると、メダル獲得のチャンスがないとは言い切れない。
ただし、そのためにはグループBを首位で通過することが重要になる。グループBを2位で通過した場合、グループAの1位チーム、つまりブラジルと準々決勝で当たる可能性が高くなる。グループリーグを首位通過して勢いに乗れば、現実的にメダル獲得が見えてくるだろう。

リオ五輪男子代表

リオ五輪で期間が一番長い男子サッカー。最初から最後まで目が離せないだろう




引用元:リオ五輪 サッカー男子 日程