★今朝(14日)もいつもの簡素な朝食を摂ったあと、「日課」のウオーキングに出掛けた。湿気のない爽やかな風が心地よかった。千葉県北西部にある拙宅東側は田んぼが1㌔先まで広がっている。畦道を抜け線路を渡って一般道に出ると、今度は左手に田植えの済んだ田んぼが目に飛び込んでくる。その田んぼの中に2羽の白鷺がいた。稲苗が伸びて真っ青になった田んぼに真っ白な白鷺のコントラストが実に綺麗だった。この2羽は夫婦なのかそれともきょうだいなのか? 水が張った田んぼにくちばしを差し込んでは餌をついばんでいた。足を止めて暫く白鷺を眺めていたら、ふと歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん(人間国宝)が浮かんできた。玉三郎さんは女形が中心で舞踊も「女舞踊」が多い。白鷺に扮して踊るのが「鷺娘」だ。白地の衣装で優美に舞う姿が浮かんでくるのであった。田んぼの白鷺に目を戻そう。暫く足を止めて眺めていたら、私メの存在を察知したのか、2羽とも飛び去ってしまった。その時も、玉三郎さんが両手を広げて羽ばたく仕草を見せる姿を思い出すのであった★(随筆家・夢野幸大)