10円貸してもらえませんか?の勇気 | 札幌 ファミケア プリズム翠 (障がい支援、介護、子育て支援・起業支援)

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札幌在住。32年にわたり、難病の母親の介護をしてきたいわゆるヤングケアラー経験者です。また、保育士や介護福祉士の業務経験から、介護、障がい、子育てに関わるご相談お受けしています。本業は障がい福祉サービス事業所で相談支援専門員として福祉支援の仕事をしています。

札幌 家族サポート ファミケアプリズム翠 吉田綾子です

 

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先日久しぶりにバスに乗りました。

その時に

多分、お姉ちゃんと弟と思われる

きょうだいが2人で乗ってきました。

弟はまだ幼稚園くらいかな?

おねえちゃんは小学校低学年くらいと

おぼしき2人が、初めてバスに乗るようで

弟があちこちきょろきょろしているのを

 

ほら!ちゃんとしてて!

 

とおねえちゃんが注意している(*^▽^*)

何ともほほえましい様子を見かけました。

ふと、過去にこんなきょうだいに

出会ったことがあるな~と

思わず笑顔になるような過去のエピソードを

思い出し(*^▽^*)

ニヤッとしてしまいました(笑)

 

まだ20代の頃、

丁度、保育士をして3年目?くらいかな?

 

同じようにバスに乗っていた時の事です。

 

その日は雨が降っていて、夕方の時間もあり、

結構バスも混んでいました。

その時、男の子2人が乗ってきました。

2人とも小学生くらいで、

最寄りの停留所には丁度塾があります。

多分塾帰りなのでしょう。

大きなカバンを持っていて

教科書っぽい物が見えていました。

 

私の降りる停留所になり、その男の子

2人も降りるようでした。

兄と思われる子が

 

○○降りるからお金出して

 

と言い、兄の方は手にしっかりお金を

握っています。

弟らしき子は

慌ててカバンから財布と出そうとしていますが、

なかなか出てきません。

 

財布がないかも・・・

 

彼はそう言いました。

その子たちは血の気が引いたように慌てて

弟らしき子のカバンを探しますが

見つからない様子・・・

運転手さんが、兄らしき子に

 

おにいちゃんの財布には

この子の分のお金はないの?

 

と聞くと彼は自分の財布から

全財産を出しますが、

 

あと10円足りないわ

 

と運転手さん・・・運転手さんも

 

今度多めに入れてくれればいいよ

 

と言いましたが、

彼らはそうはしたくないようで、

ふと後ろに並んでる私に向かって兄の方が

 

すいません、10円貸してもらえませんか?

 

と言ってきました。

小学生の圧と勇気ある言葉に

私も少々驚きました(笑)

でも彼らの困っている姿を気の毒に思い、

 

いいよ10円はあげるよ

 

と言って渡しました。

ありがとうございます!

 

と兄・・・

 

子ども達はお金を入れて降り、

私も降りました。

降りがけに運転手さんも私に

 

ありがとうございます

 

苦笑い(笑)

 

バスを降りると再びそのきょうだいが

 

本当にありがとうございました!

 

と、今度は2人で頭を下げ

 

お金どうしたらいいですか?

 

と兄が聞いてきました。

彼らの真剣さに思わず笑顔になってしまった私は

 

いいよ、10円は返さなくていいから。

次から忘れないようにしてね

 

と言い、彼らと別れました。

困った時、子供だって大人のように

色々な事を考え

その場を何とかしようと思うんだな~

など、当時まだ独身だった私は

色々と考えさせられ

彼らの勇気に学ばせてもらった気がしました。

あれから我が子が生まれ、

彼らが同じくらいの年になった時、

たまにバスに乗ると思い出す思い出です。

我が子達にはあんな勇気はでないだろうな~

なんて思ったりしていました(笑)