45番岩屋寺の登り口にある伊予鉄バスの小屋にいた先客男性は週刊誌を読んでいた。恰好だけでは旅行者なのかお遍路さんなのか?見分けがつかぬまま無言で入った。
取りあえず、朝コンビニで買っておいたオニギリを食べていると、その中年男性は週刊誌をカバンに収め遍路のガイド本を取り出して読みながらカロリーメイトを食べだした。
ワタシが「今日はどこまで巡られるんですか?」と話しかけたら、このバスでふもとまで行って33号線で路線バスに乗り換えて松山市に行き高速バスで岡山に帰るという返事が返ってきた。次の札所である46番浄瑠璃寺から51番石手寺はもう巡ったとの事、仕事の合間を見つけ順番を気にせず巡ってるらしい。ほか色々話してからオニギリ(一個余っていた)を接待させて下さいと言うと受け取ってくれた。そうこうする内にバスは発車時間より少し遅れてやって来た。
次の古岩屋荘のバス停であの一人遍路の外国人女性が乗り込んできたが「整理券」を取り忘れていたので、指をさして「整理券を」と声を掛けると同時に運転手さんも声を掛けた。
ワタシは適当なところでバスを降りて33号線まで歩くつもりでいたので、窓の外を眺めながら下りるタイミング(行き過ぎず手前過ぎないバス停)を見計らっていた。
そして、ワタシがバスを降りると窓際に座っていた岡山の男性がワタシの方を見て会釈してくれた。
降りてからしばらく車道を歩いていると、来るとき大宝寺から山越えの遍路道を40分ほど歩いたあと国道に合流した時にあったトンネルのところまで戻ってきた。そのトンネルを抜けると谷に下りる遍路道があり丈の長い草をかき分けながら下りて行った。
その遍路道はあっけなくまた国道と合流ししばらくすると33号線が前方に見えた、突き当たった先にバス停があったので次のバスの到着時間を見るとまだ一時間ほどあった。(その時刻表の下に「浄瑠璃寺へは〇〇バス停で降りて40分」と書かれてあるのがチラッと目に入った)