今までで最も不可解な夢。
今回は珍しく、僕は一人の登場人物としての夢だった。
それはある寒い冬の夜だった...
僕はその夜道を一人で歩いていた。
その通りは住宅街の間にある細道で、なぜかそこら中で焚き火がたかれていた。
なぜこの様なところで一人歩いているのかというと
ケーキを買いにきたらしい...
なぜこんな時間にケーキを...
と起きたあとにおもったが、そこは夢だからなんとも言えない...
そしてその夜道を歩いてる僕の後ろには...
明らかに怪しい男がいた...
直接見たわけではないが、道の途中にあったカーブミラー(なぜか歩道に...しかもカーブでもないのに...)に写った男の姿は、黒くて長いフード付きのコートを来ていた。
僕はなぜか怖がらず、ただただ怪しく思い、その男に僕が気づいていないように振る舞いながら先を急いだ。
そして、ついに目的地であるケーキ屋についた。
そのケーキ屋は赤い屋根で外壁は白、そして洋風のいかにもオシャレなケーキ屋らしい店だった。
中の明かりは窓から漏れていたが、肝心の店内は外からでは漏れた光が明るすぎて見えなかった。
僕はそのケーキ屋の木のドアを開きなかにはいると...
とても綺麗な女性がいた...
それもドアの目の前、つまりドアを開けた僕の目の前に...
そしてその女性は、
『いらっっしゃいませーーーーーー!!!!』
と、それはそれは大きな声で(しかも目の前で)挨拶をしてきた...
それを聞いて僕は、
「あっ、はい...」
としか返せずただただ立ち尽くしていた。
ある程度我に返った僕は改めてその女性を見た。
黒髪長髪の美人でスタイルがよく、身長は女性にしては高く僕が見上げるような形になるほどだった。
僕はその人を見て、見とれるのではなく、なぜか怖がっていたよ...
起きたあとは綺麗な人だとは思ったけどね?
ぼーっとしている僕に彼女は自己紹介をした。
が、それがあまりにも強烈だったためよく覚えている。
その自己紹介は...
『私はケーキ界の楊貴妃!!
誰もが認める(と思う...)美少女よ!』
..................。
とにかく強烈だった。
なぜそこで世界三大美女の楊貴妃がでて、確かに綺麗な人だが初対面の人にいきなり自分を美少女といえるのか...
それとなぜ『と思う...』を小声でいれたのか。
あくまでも自称なのか。
など様々な疑問が生まれたが、僕は彼女に引っ張られよく見るケーキのショーケースの前へつれてかれた。
すると彼女は、
『なにがいい?』
と相変わらず大きな声で聞いてきた。
僕はそこで、
「そういえばケーキ屋に来てたんだ。
あまりにも強烈だったから忘れてた」
と思ったのだと思う。
ショーケースを見てなにがいいか決め、彼女に言った。
「ショートケーキを4つください」
『ショートケーキ4つね!
かしこまりーー!』
...おい、ホントにケーキ界の楊貴妃か?(僕は楊貴妃をよく知らないが...)
と思うぐらいのノリのよさで注文を受けてケーキを箱に入れる作業をし、僕の前につきだした...
その間かかった時間は約10秒...
僕はケーキが崩れてないか心配になったが、それを受け取り代金を払おうとした。
しかし彼女はそれを受け取ろうとしない。
『こんな夜中にわざわざ来てくれたんだから、今回はいらないよ!』
と言われたのでありがたくそのまま持ち帰ろうとした。
そして帰ろうとドアノブに手をかけたとき、彼女が...
『そういえば君男に追われてるみたいね!』
と言われて僕はそういえばそうだったと思い出した。
そしてどうすれば帰えるまでにふりきれるか悩んでいたところ、彼女は僕にアドバイスをしてきた。
残念ながらこのときのアドバイスを僕は起きてからは覚えていない。しかし、なんとなく内容としては、
1、男はおそらく家につく前に僕に話しかけてくること
2、相手が怪しくて不振なやつでも高圧的に話すこと
この二つを含んでいたと思う。
そしてアドバイスをしてくれたことに彼女にお礼を言い、店をあとにした。
しばらく家へ向かって歩いてると、やはり男がついてきた。
しかし、彼女のアドバイスに従うように心を強くもって男を無視して家へと向かった。
すると、突然男はしびれを切らしたのか......
なんと道の横の塀へジャンプしそこから跳び跳ね僕の前へおどりでたではないか...
しかもかなりの腕前で...
僕は驚いたけれど、やはりアドバイス通りに心を強くもって高圧的に、
「...なにかようか?」
と男に聞いた。
けれど返答はこない。
しばらく沈黙が続いたが、男は僕を指差してこう言った...
「お前は我が書物の大ファンではないか?
ならばこちらに来てくれ...
サインをやろう。」
「....................................は?」
あまりにも突然の内容で僕はしばらく放心し、そのあとそれしかこたえられなかった...
それで僕は正直に...
「...何をいってるんですか?バカですか?
そんなの知りませんよ。」
というと、男はあまりのショックだったのか目を伏せうつむき、そのまま近くの駐車場へと向かっていった...
なにがなんだかよくわからなかったが、僕はその人を無視して家へと帰った。
しかし珍しくそこで夢は終わらず、次の日がきた...
その日の朝僕は寝ぼけたまだったのかはわからないが、特に疑問に思わずソファーに座りテレビをつけ、ニュースをみた。
しばらく放心しながら見ていると、こんなニュースが流れた。
『昨夜、○○市のパーキングエリアで黒コートを着た35才の作家の男がそこで駐車されていた車にビールの空ビンと男の書いた本を投げ込み、車のフロントガラスを割った事件がありました。近くにいた住民がその音に気づき通報し、その後来た警察によって男は逮捕されました。男は、「カッとなってやった。後悔はしていない」とのことで、おとなしく連行されたようです』
「..................は?」
唖然とした。
もしかして昨日の変な男の人か?
なにやってんの?
などと思ったが、僕は思わず言ったのさ...
「なんじゃこりゃ?」
そしたら目が覚めた。
僕は目が覚めた後開口一番にこう言ったよ。
「なんじゃこりゃ?」
...っと..........................................。
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今回の夢の話はおわりです。
この夢をみた後自分でも
頭の具合がおかしいのでは?
と疑ったけど、全く予想のつかない夢だったので楽しんでいたんだと思います。
読んでくださってありがとうございました