題名 「オレはりゅう」第一話
オレの名前はりゅう
どうもその時テレビで流行ってた「家なき子」とやらに出てくる犬の名前から
とったらしい。いい加減なものだぜ。。
オレがこの家にやってきたのは、ちぐさが13歳の時
おかんが、働きに出るんでちぐさが寂しくないように犬を飼うことになり
保健所で保護された犬を飼おうと、問い合わせたがいなくて
けん兄が高校の通学路に、「犬もらってください」の看板を見つけ
電話して、会うことになった。
その時すでに生まれて5か月たってて、五人兄弟で他の皆は貰われてったのに
オレだけ残ってて、「何で?」って感じだったよ。
もうあきらめて、その里親探しを頼まれた人も飼い主に返そうと思ってたらしい。危ない危ない。
オレを見たちぐさは、「この犬がいい、この犬連れて帰る!」
大きく垂れ下がった耳、異様に長いしっぽ
必ずしも容姿美しいとは言えないオレだったが
ちぐさはとても喜んでくれた。
おかんは、隣近所が近いので「吠えませんかねー」ってそればっか気に
してた。
オレは、ちんけな犬じゃないからガタガタ言わないのにさ。
家に着いたオレは必死に自分の居場所を探してた。
おとんが帰ってきて、「なんてブサイクな犬なんやーホントにこれ飼うんか?」
なんだその言いぐさは!
そういうことで、オレは高坂家の一員になった。
散歩は川沿いの田んぼ道、おとんは自由奔放に育てる主義で
紐を外して田んぼの中から、あぜ道まで自由に走らせてくれた。
オレは、得意げに全速力で駆け回った。川風を切って走るのは爽快だったぜ!
散歩から帰るとき、おとんが、「りゅう」って低い声で呼ぶんだ。
もっともっと遊びたいのにもう帰るってか
でも、そばに行かないと叩かれるから、全速力でおとんのそばに行く
振りをして通り過ぎるのさ
止まれなかったんだよって感じで
すると、紐とうんち取る火箸を投げるんだよなー
アー怖っ!
仕方なく、おとんの隣に座り紐つけられて帰るんだよな。
夕焼けがきれいな東の空
ちぐさとおとんとオレの影
おかんは、オレにご飯くれる人。
犬がちょっと怖いんだ可愛がってくれるんだけどちょっと引いてた、だからオレはおかんには歯をむき出したとこ見せないようにしてたんだ。
ちぐさは本当においらの気持ちがわかるやつで、妹みたいかわいいやつだ。
ケンは、やさしいやつなんだけどおかんと一緒で、ちょっと犬が怖いんだな。
あまり俺には近づかない。
おとんはやっぱ、怖いなー本気で怒るしさ。
日頃のうっぷんオレに晴らしてるんじゃないかと思うほどだぜ。
でもまー、みんないいやつさオレのファミリーは。
第一話終わり