私がフリーランス医師をやっているのは、病院勤務以外にもやりたいことがあるから。
そのひとつが語学。
今はたまに、日本語と中国語(台湾華語)を教えています。
特に、語学を人に教えると感謝されるし、何より自分の学びが深くなります。
医学の先生(医者)と語学の先生。
困っている人に救いの手を差し伸べるという点で共通。
母語の日本語は、生徒だけでなく、外国人の先生に救いの手を差し伸べることもあります。
先日、ある外国人の日本語の先生(日本企業で勤務、職場の外国人に日本語を教えている)から、
「外来語が変!と言った生徒にイラッとして、冷たい態度をとってしまった。
教師失格ですね(涙)。」
とのメールが。
そのアジア人の生徒は、「レジ」という外来語を「変!」と言ったそうです。
英語が流暢で、「casher(日本語英語のキャッシャーじゃないネイティブっぽい発音)と言ったら、日本人はわかりますか?」と先生に質問しました。
イラッとした先生、生徒に「(職場の)日本人に直接聞いたら。」と答えてしまい、反省していました。
以下、私の返信。
「私も生徒に、外来語を笑われた経験があるので、気持ちはわかります。
『外来語が変!』と言われてイラッとしたのは、◯◯(先生の名前)が日本語をネイティブ並みに愛しているから。
でも、ここは先生の腕の見せ所!
日本人と外来語について熱く(なくてもいいけど)語っちゃいましょう!
・元々は英語(cash registerという機器の名前)でも別の意味(精算場所)になり、さらに縮められて(レジスター→レジ)原型を留めていないもの、たくさんあります(エコ、アポ、プレゼン、マザコン......)。
・2文字、4文字に縮めるのは、それが日本人にとって耳に心地よい語感だから(ドラマや芸能人の名前もそう;逃げ恥、恋つづ、キムタク、オザケン......)
・あと、日本語の外来語は英語だけじゃない。ポルトガル語、オランダ語、ドイツ語......
・日本語の中にいちばん多い外来語、何語だと思う?正解は......中国語!そう、漢字!
なんて話をすると、生徒も日本語の外来語にもっと興味持ってくれるかも!?」
外国語の技能、だけではなく、文化や思想も含めての言語、そこを教えたいと思うのです。
語学の先生、最後は愛と情熱が試されます。
医者も最後は愛(患者さんにどれだけ関心を持ち、共感できるか)が必要なように。
「医は仁術」と言われる所以。
今日も良い1日を!
祝你有美好的一天!