詩>不在確認マンションの一室 彼女はでたらめな番号に電話をかける 何回も何回も 相手が出るとすぐさま受話器を置き また別の番号をプッシュする ときには誰も出ずに呼び出しがつづく するとコール音が鳴り響く部屋というものを いろいろと想像してみる それが就寝前の日課のようなもの それからコップ一杯の水を飲み 耳栓をして眠りにつく 真夜中に絶望的な気持ちから 目が覚めてしまうこともたまにある