ずっとずっと昔
私の前には
とてつもない壁が存在していた
頑張っても頑張っても
難題が押し寄せてくる
もっともっともっと
頑張らないと
私の何かがダメだから
こんな事ばかり起こるんだ
がむしゃらに生きていたころ
この先の人生に
何の希望も感じられなくて
ただ耐えて生きていた
人に話を聴いてもらうのも辛くて
雑談が騒音のように
こころをざわつかせる
世界から消えてしまいたかった
甘えることとわがままの違いが
分からなかった
笑うことに罪悪感を感じていた
正解と不正解の世界で
生きていた
目の前にある出来事に苦しみ
五感が閉ざされ
正解不正解に苦しみ
自分の事も
周りの事も
否定する世界でもがいていた
2月3日
知多市社会福祉協議会主催による
29年度事業
ひきこもり訪問サポーターフォローアップ研修
講師に
最後の「。」まで聴くことを
大切に活動される心理カウンセラー
皿井啓之氏を招いて行われました
皿井氏による講座は
座って知識を
ノートに書き留める講座ではなく
五感を使って記憶に残す講座です
紐を使ってのワーク
様々な五感を使い感じる体験
紙コップの中にある水の色
水は無色透明なはずなのに
周りの色に影響され
ほんのり違う色を映し出す
人の経験や価値観や憶測は
思い込みというフィルターを通して
目の前にいる人を
決めつけて見てはいないだろうか
人の価値観で生きていないだろうか
目に見えない不安や恐怖から逃げるため
正解不正解を求め
見せかけの安心を
創りだしていないだろうか
2人1組になり
相手の気持ちに向き合う
相手の呼吸を感じてみる
動きを感じてみる
目線を感じてみる
色みを感じてみる
温もりや冷たさを感じてみる
こころの動きを感じてみる
同じ景色を
見つめてみる
耳を塞ぎたいとき
助けてと思うとき
変わりたいと思い始めたとき
そのありのままを受け止めてもらう経験
人に受け止めてもらう
自分で自分を受け止める
それが
何かを変えてくれるのかもしれない
目の前の問題に向き合うその人の
今の気持ちを受け止めながら
その奥にある本当の気持ちに
寄り添えているだろうか
過去の経験を横に置き
今のその人に寄り添う
受講者の話を聴きながら
その人の手ぶりを真似る
動きを合わせる講師の姿
体験したものを
記憶に残すように
私たちの視覚に働きかけてくれている
受け取ったものを
大切に繋いでいけるように
あなたが大切にしているものは何ですか?
2時間の講座の最後に
2人一組になった時のテーマ
私の中に
うまく言葉にならない気持ちが
沸き起こってきました
言葉に表せない想い
その経験は
どんな出来事にも繋がっていき
今の私の価値観を
世界を
創りだしている
「いのち」という言葉では表現できない
言葉にはならない
そんな気持ちを伝えていると
相手の方が
言葉にならない想い
それを大切にしているで
いいんじゃないのかな
1分間の短い時間の中で
築かれたラポール
素直に話す自分と
ありのままを受け止めてくれるその方
毎回参加してくださっていたこの方の
強くも
弱くもない
包み込む温かみのある表情と
そっと寄り添う
優しい優しい語り口調に
心の中で何かが動くのを感じる
知多市で行われている
2時間の五感に響く体験
一人ひとりの想いが
大切に繋がって
いつか誰かのこころに届き
目の前にいる人の
自分自身の心に寄り添い
自分を信じるチカラに
繋がりますように
必要としている人の所に
大切に大切に
届きますように
こころの一歩に繋がりますように