枚聞神社の次に向かったのは、

射楯兵主神社(いたてつわものぬし神社)

通称 釜蓋神社(かまぶたじんじゃ)です。

東シナ海に面した場所にあります。

 

勝負事の神様を祀る神社として、受験生やアスリートなど

多くの方々が祈願に訪れているそうです。

 

その中でも2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得した、

女子サッカーなでしこジャパンのエースである澤穂希選手と、

ゴールキーパーの福元美穂選手が大会前に参拝していたことが

メディアで紹介されると、あっという間に人気の

パワースポットとなりました。

 

 

 

手水鉢

 

創建は不明ですが、文政年度(1818〜1829年)より

800年前に建立されたと云われています。

 

寛文7年(1667年)島津光久公の『頴娃郷神佛誌』に度々、

補修の事が記されています。

享保元年(1716年)に社殿が炎上するものの、翌年11月25日に再建。

その時の棟札には「開聞宮末社釜蓋大明神」と記されているそうです。

現在の建物は、平成7年(1995年)11月に氏子の浄財により再建されました。

 

 

大きなお釜の蓋が飾られています。

 

釜蓋神社の名前の由来は、

天智天皇と妃が臣下の住まいがある頴娃の御領を訪れるということで、

準備のために何十石という米を炊き始めました。

すると、にわかに暗雲がたちこめ、すさまじい風が

釜の蓋を吹き飛ばしてしまいました。

吹き飛ばされた釜蓋は、遠く離れた大川の海岸に落下。

土地の人々はこの釜蓋を拾い上げ、

「釜蓋大明神」と名づけ神様として祀りました。

これが釜蓋神社のはじまりといわれています。

 

本殿の天井に書いてある龍の絵

 

 

 

お釜の蓋が並んでいますが、この蓋を使ってお参りをします。

 

 

蓋には必勝、開運、厄除けなどの文字が書いてあり、

自分の希望する祈願の書いた蓋を頭の上に乗せて、

手前の鳥居から本殿前の奥の鳥居まで歩くことが

できれば、願いが叶うというものです。

 

手で持ってはいけません。途中で落としたら、またやり直しができます。

成功するまで何度でもやり直し可能です。

 

こんな風に乗せて歩きます。

途中に三段だけ階段があり、とても難しいです。

 

もちろん私もやりました。何度も挑戦して、

7回目でようやく成功しました。照れ

 

簡単そうに見えますが、ツルツル滑ってすぐに落っこちます。

案外難しいので1回で成功する人は少ないようです。

バスガイドさんがじっと見ていて分かったことが、

スポーツ刈りや五分刈りのような短髪の人は落ちにくいとの

ことでした。

さらさらヘアや丸い頭の人は難しいです。

 

願掛け投げもできます。

ミニ蓋を投げて願いをかけるものです。

 

海岸に置かれた釜の中に入ると願いが叶うと言われています。

 

ここからも開聞岳が見えていました。

 

良縁、子宝、安産祈願にご利益がある寿石

 

色々楽しめておもしろい神社でした。

 

参道の途中に会った石柱

 

この石柱は、昭和以前に本殿の岩石を切り出して鳥居を作った残存です。

昭和二十六年に襲来したルース台風で、この辺りの集落と共に

鳥居も流されてしまったのですが、近年この神社への道路拡張工事で

川底から引き揚げられたものです。

 

 

この本殿奥の小さな鳥居をくぐって奥へ行くと希望の岬に出ます。

天候に恵まれた日には、南の海上に硫黄島・黒島・屋久島と

いった離島を眺望できます。

 

 

 

 

 

公衆トイレの屋根も釜蓋の形です。

 

射楯兵主神社(釜蓋神社)のご朱印です。