歴代のジャンプヒーローたちを苦しめた厄介な敵の能力のひとつに「読心術」―いわゆる「心を読む能力」挙げられるかと思われますが、そんな攻略難解な敵を彼らはいかにして倒してきたのか、いくつかの代表作品を例に挙げつつ、その方法の有効性などについて吟味していきたいと思います。
 
 

■盲剣の宇水(心眼)

るろうに剣心に登場する敵キャラ。盲目になったことを機に、剣術の1つの究極の型「心眼」を開く。心音を聞き取ることで相手の心理状態を読むことができるというもの。


◆末路◆
斎藤の挑発に乗り、迂闊に接近したところを斎藤の牙突零式の直撃を受け、上半身を吹き飛ばされて死亡。


◆攻略法◆
・挑発する
・接近戦に持ち込む


挑発し、こちらのペースへ誘導することが、心が読める敵への効果的な方法の一つなのかもしれません。もちろん接近戦に持ち込む以上、一撃で決めることは必須です。こちらの心理(手の内)を読まれていることに動揺せず冷静に相手を挑発できるかが鍵…なのかな

 
 

■戸愚呂兄(盗聴:タッピング)

幽遊白書の登場人物。文字通り、他者の心を盗聴する能力。もともとは室井の能力だったがそれを喰らった巻原から、最終的に戸愚呂兄に受け継がれた。


◆末路◆
怒りに満たされた蔵馬によって、心を読むまもなく超スピードで顔を割られる。なお、その際に、すでに植えつけられてた邪念樹によって、永遠に蔵馬の幻影と戦う生き地獄へ。


◆攻略法◆
・読心する隙を与えない


心を読まれてしまったあとでは、倒しようのない強敵ですが、われを忘れる位の怒りなどで頭の中を満たしつつ、相手の油断のすきを突き、超スピードで先制攻撃を仕掛ければ倒せないこともないということが証明されております。なお、その際にはやはり、最初の一撃で致命傷となる攻撃をくらわせないと、次はない。我を忘れつつもきちんと用意周到な先制攻撃を仕掛けるとか、どんだけ器用やねん!って感じですが…


■テレンス・T・ダービー(アトゥム神)

ジョジョの奇妙な冒険第3部の登場人物。YES/NO形式で相手の心を読む能力を持ち、「GAME」で負かした者の魂をコレクション人形に封じ込める。


◆末路◆
YES/NO形式のみの単純な読心術の能力を逆手に取られ承太郎&ジョセフの、見事な連携イカサマにより倒される。


◆攻略法◆
・読心術の程度を測るために何度かテストをしてみる
・心が通じ合っている者との連携プレイ


相手に読心術があるからといってなにも絶望的になることはなく、「どの程度の読心が可能なのか」何回かテストしてみることで思わぬ必勝法が見いだせるのかもしれないということです。肉を切らせて骨を断つ覚悟は必要なのかも…。読心術が使える相手にイカサマとか並大抵の度胸ではできないとは思うのですが承太郎は見事それをやってのけました。


■行橋未造(狭き門:ラビットラビリンス)

めだかボックスの登場人物。脳髄・神経の活動時に流れる電気信号の体外に漏れ出た電磁波を皮膚で受信することで人の心(思考)を読むことが可能。感度抜群。


◆末路◆
喜界島もがなが自らにガラスの破片を浴びせ、自傷することで「痛い」という感度情報を行橋に送り込み痛み分け。さらに、嘘偽りないむき出しの心をさらけ出された喜界島に感動させられ、戦意を喪失。


◆攻略法◆
・むき出しの心でぶつかる
・自らが傷を負うことを厭わない


これまでの読心術キャラとは一味ちがい「読心術=感受性」そのものが諸刃の剣というのが特徴です。痛みも悲しみもすべて受信してしまうが故に、戦い方も制限され、むしろ能力そのものは「弱点」として扱われているところがなんとなく斬新だったりもしました。「読心術=人の苦しみも悲しみも全部、自分のものとしてわかってあげられる」もっとも優しい能力なのであるという"新しい解釈"が得られたバトルでした。

 

■パクノダ(記憶を読み取る能力)

ハンター×ハンターの登場人物。人や物に触れることで、そこに宿る記憶を読み取ることができる能力を持つ。


◆末路◆
混乱に乗じ、頭(クロロ)を見事誘拐したクラピカとの取引で、心臓に彼の念能力である「律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)」を埋め込まれ、以後、クラピカの情報を漏らすことを禁じられる。最終的には仲間達にクロロのことを託し、命と引き換えに己の能力でメンバーに鎖野郎の情報を伝えて死亡。


◆攻略法◆
・味方にも作戦の全ては明かさない
・よほど信頼できる相手でなければ味方にも自分の能力は教えない
・待ち合わせ場所などの約束事は土壇場まで決めない


仲間が捕まっても、こちらの手の内や動向がすべては読まれないように時には味方をも欺き、詳しい打ち合わせや決め事をあえて取り交わさないことが大きな攻略法ともいえるのではないでしょうか。触られたらアウト、こちらのすべての情報を引っ張り出されてしまう以上、仲間内でも、知らないことが多いに越したことはないということです。必要最小限の取り決めさえしておけば、あとは各々の判断に任せて臨機応変に動く!これにつきるのではないかと思いました。


◆総括◆

 
心を読む能力の敵というのはたしかにかなりやっかいなのですが実はひとつ、彼らには大きな共通点というか、共通の攻略法を見いだせたような気もします。

 
ずばり、読心術を能力として持つ敵キャラは共通してメンタル力が弱い。
 
ということです。
 
さもありなん、人の心をダイレクトに受信できるがゆえに、その能力者本人の心もまた、傷つきやすく、過敏で、脆い。
 
また、能力に頼りすぎるが故に、どこか浮ついていて無防備で、心理戦に持ち込まれたときの詰めが甘かったりします。
 
能力の特殊性がゆえに一見、かなり強敵に思われますが、相手の読心術という得体の知れない能力に惑わされず動じず、こちらのペースに持っていった上で地道にメンタルを揺さぶっていけば、決して倒せない敵ではないのだというのが、今のところの結論なのであります。



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