ガンプロ大田区体育館大会、ご観戦ありがとうございました。



4月以降から事前のYouTubeに配信するプロモーションドキュメンタリー動画の配信なども含めるとずっとこの日のために走ってきた感じがあります。終わって、確かなる充実感を感じています。大変だったなあ


前日の夕方には全てVTRも納品して、サウナ&温泉にも行けたのに、緊張なのか眠れなくなるという事態で非常に睡眠が浅く、結果的に不安な仕上がりとなりました。何故ここまでパーフェクトに進行していて、前日眠れなくなるのかよくわからない。そういうこともあるのでしょう。タイトル戦、メーン戦の魔力です


会場入りしてみんなが滾っているのが分かりました。そしてばってんさんが皆を和ましている。新世代に突っ込まれてはボケて、ボケたら突っ込まれるを繰り返す。ばってんさんのバックステージの人気と、レシーブを打ち返すスピードにビックリ。あまりにイイ雰囲気の仕上がり。開始前なのに裏側には既に謎の感動がありました


サイン会をしていると県外から来ているお客さんや、初めてガンプロを観に来る人が沢山いて嬉しかった。そして長く応援してくださる人からも声をかけてもらって。気合いが入りました。


"歓声アリ"のガンプロは否応にも"帰ってきた感"がありました。


レスラーとして僕を大きく変えた2年は間違いなく声が出せないコロナ禍の仕様であったことを痛感させられました。


大家代表とのメーン。バッコミとこだまする大家コールは同時に私への応援歌でもありました。2年間、その光景はお預けだったわけですから。




福田さんに作ってもらったVTRは僕への最大のエール。当時27歳でガンプロ旗揚げと同時期に他の仕事を辞めて、映像班に入ってくださった。私の『ガクセイプロレスラー』を観て入ってくださった。同い年の福田さんは家庭もしっかりと築かれて、時間の合間を観て撮影編集をしてくれました。その熱量が詰まった、そして9年前の僕を知っている人にしか出来ない要素が沢山入ったVTRに仕上げていただきました。


そんな福田さんに創ってもらうだけで、自分にはもう十分過ぎるくらいにドラマチックなのだよね。同僚の人がこれだけ熱くて、お互いこんなに給料が安かったのに、よくぞ熱量の高い仕事をし続けたものだと。つくづくそう思います。


そういう福田さんの映像人生讃歌のような煽りをいただいたので、私はキマっていたように感じます。


大会場でなる『彼こそが海賊からのポイズン』は映えました。スケールとポイズンの歌詞が染み渡ります。そもそも彼こそが海賊をintroにつけたのは、確か2017年頃に私がジョニー・デップのメイクをして試合をしたことがキッカケだと記憶しています。夏すみれ選手にメイクをしてもらったはずです。たしかガレージバンドで自分でちょこっと編曲をしました。ここでも何でもやるマンの音が鳴っているのが気持ちイイですね。コスプレマッチが繋ぐサムシング。





堂本剛インスパイアの紫。


音出しは道管さん。道管さんとよく興行の後にご飯を食べに行っていました。色んな団体を見ている道管さんの視点はいつも僕に自分の取り組みをどうすべきかを考えさせてくれしました。



試合は気持ちが溢れ出しました。技をぶつける、技を食らう。気持ちが乗りました。きちんと煽られた、きちんとドラマチックに仕上がった自分の状態が気持ちを乗せてくれました。そこの勝負。大家健の物語よりも、自分の物語が大きいのだという気持ち。


大家健の意地がひしひしと伝わり、肉体改造の成果による魂のスピアを食らった。


最後はラリアットでねじ伏せた。

こもった1発でした。



ようやく9年間の「大家と今成」が完結した。そんな気持ちです。話が終わらせられないというのは時に不幸な構造にさせてしまう。自らの力と取り組みでこの物語にきちんと終止符が打てたことに安堵感がありました。そして大家、ありがとう。そういう気持ちが溢れ出てくる。  


仰向けに寝ている大家健が『ブレイキング・バッド』最終話のウォルター・ホワイトに見えました。分かる人には分かると思います。さじずめ僕はジェシー・ピンクマンでした。





「大家と今成」を超える物語をまた創造しなくてはいけない。そこは私にも彼にも与えられた課題になるでしょう。


これで私も大家健もまた前に進める。大家健もチートデイを挟みつつも、また肉体を研ぎ澄ませることでしょうし、再生する過程をさらに物語にしてくれるに違いありません。


観に来てくださったお客さんはもちろん、皆さんがそれを広めようとしてくれている活動をさてくれたり、少ない人数ながらもここに熱量を注ぎ込んでくれる選手スタッフの気持ちを感じまくった大会になりました。



次回大会は17日、日曜日の王子ベースメントモンスター大会。こちらも何卒よろしくお願いします。


大家健がウォルター・ホワイトに見えたので、最後はこの曲で締めたいと思います。ブレイキング・バッドで仰向けになり死にゆくウォルター。されどどこか幸福そうにカメラが引いていき、この曲が流れます。聞いてください。


Badfingerで「Baby Blue